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第316回 阪神タイガース 新井 良太選手「フルスイングを実現する軸回転の秘密」2015年08月10日

【目次】
[1]長打力の源は軸回転
[2]使うバットは重さも形状も長距離打者用 / 感謝の気持ちを忘れずにプレーしてほしい
広島東洋カープの新井貴浩選手の弟として注目され、2005年に中日ドラゴンズ入りすると、阪神移籍2年目となった2012年に11本塁打を放ち、ブレイク。2013年も13本塁打を放ち、スラッガーとしての階段を上っている。今回は新井良選手の長打力の秘密を探ってみた。
長打力の源は軸回転

新井 良太選手(阪神タイガース)
大きな声と大粒の汗が印象的な阪神1の元気印、新井 良太。豪快なバッティングが持ち味で、ジャストミートした際には派手にバットも投げ飛ばす。ただこれは意識したものではなく自然に出るものだという。
「ホント無意識ですね。振り抜いた時にああいう風になるって感じで。振り抜いて収まりが良い時に自然と投げちゃいますね」
大歓声に包まれる中、打球が外野フェンスを越える、スラッガーだけに許された至福の瞬間を味わうために大事なことは、
「自分の軸でしっかり回ることだと思います」
という。この”軸”が新井 良太のバッティングを支えている。
バッティング練習では打撃投手の方に外角に投げてもらい、それを右中間に大きく打ち返すイメージで行っているが
「軸が前にズレたりとかその場でしっかり回らないと逆方向には飛ばないと思いますね」
とここでも軸を意識している。
大振りとフルスイングの違いは紙一重としながらも、やはりここでも軸の大切さを説いた。
「軸と壁だと思うんで。軸と壁が崩れて力ずくで振るのが大振りで、前の壁が残って軸で回れた時がフルスイングだと思いますね」
長打力とは対極にあるように思われるコンパクトなスイングという言葉、これについても
「重複しちゃうんですけど、タイミングが合って軸で振れた時はコンパクトに見えるんですね。見えるし、自分でもそういう感覚になるんで、みんなそう言うんじゃないですか?」
新井 良太が大振りをせずコンパクトなスイングでも遠くに飛ばせる理由はここにあった。投手側の立場に立てば、この軸をいかにズラすかがピッチングの肝。緩急をつけたピッチングでタイミングと軸をズラしにかかる。
「僕も緩急苦手なんでね(笑)。僕の場合は張って打つっていうんですかね。前の打者の兼ね合いとか配球がすごい大事だと思うんで僕は狙って打ったりします」
前の試合ではどういう傾向があったのか、その日の状態はどうなのか。ストライクを取るのに苦労しているのか、決め球は何なのか。試合前にインプットしたデータとその日グラウンドレベルで感じた感覚とをすり合わせてから勝負に挑む。打席の中で必要なことが軸回転ならば、打席に入る前に必要となるのが事前の情報だ。
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- 新井 良太(あらい・りょうた)
- 阪神タイガース
- 経歴:広陵高-駒澤大-阪神タイガース
- ポジション:内野手
- タイプ:右投右打
- 身長体重:188センチ97キロ
- 生年月日:1983年08月16日
- 上記データは掲載時のものとなります。