目次

[1]巧打者から強打者へ
[2]持っている素質は見てきた中でもナンバーワン

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 後編では秋季大会で見せた成長の模様、そしてこの冬、どんな課題を取組んできたか。また選抜へ向けての意気込み、目指す打者像を語る。

巧打者から強打者へ

山本 卓弥選手(神村学園)

 夏が終わり、新チームでは山本をはじめ、北庄司 恭兵新里 武臣の投手陣、捕手の豊田 翔吾、内野手の都甲 将央…前チームから主力で活躍した選手を擁する神村学園の新チームはこの年代の優勝候補筆頭に目されていた。だが、新チーム最初の公式戦となった秋の南薩地区大会(8月)では準決勝で鹿児島城西に敗れて、秋の県大会のシード権を逃した。新チームは出だしでつまずいた。

鹿児島城西とは1年生大会の時にも決勝で当たって負けていたので、強い相手だというイメージがありました。相手の名前にこちらがいつも以上に構えてしまっていて、自分たちの野球を信じきれませんでした。エラーが多くて負けるべくして負けた試合でした」

 この負けを糧に、「守備練習を多く取り入れて、守備から攻撃のリズムを作る野球」を心掛けるようになった秋の県大会は危なげなく勝ち上がり、決勝では鹿児島城西にリベンジして、鹿児島を制した。不動の4番に座った山本も主砲としてチームをけん引した。

 打撃フォームも、一本足だったのを摺り足に替えたことにより下半身の力を使えるようになった。4回戦樟南戦ではバックスクリーンに特大アーチを放っている。
「左打者でライトスタンドにホームランを打つ選手は多いけど、バックスクリーンに打ったのがすごい」と小田監督も絶賛する一打だった。

 九州大会は準々決勝・東福岡戦、2対5の3点ビハインドで迎えた9回裏に同点に追いつき、延長11回サヨナラ勝ちで4強入りし、2年連続となるセンバツを大きく手繰り寄せた。
昨年から結果を残しているだけに、今年は注目の打者に挙げられる一方で、各チームからも厳しくマークされることが予想される。この冬は「マークされていても打てるだけの勝負強い打者になる」ことを目指して、レベルアップに取り組んだ。

「オフシーズンの間は、バットを振ったり、ノックを受けたり、技術練習を多く取り入れました。ウエイトトレーニングなども全員が積極的に取り組んだので、全員にパワーがついて秋以上にチーム全体が打てるようになったと思います。パワーをつけるだけでなく、股関節周りの柔軟性を上げることも昨年からの課題でした。練習前のアップで重点的にやったことでだいぶ柔らかくなり、打席に入っても、下半身に粘りが出て、変化球なども今まで以上に待てるようになったと思います」

 自身の成長ぶりに手応えを感じている。

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