第268回 東京ヤクルトスワローズ 大引 啓次選手【vol.4】「現在の守備の土台となった高校時代のトレーニング」2015年03月12日

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【目次】
[1]今の基礎を作り上げた高校3年間
[2]トレーニングは良薬は口に苦しという気持ちで取り組む
[3]背中で引っ張る存在でありたい

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 ここまで大引選手に守備をテーマに3回構成で迫っていきました。今回、大引選手に、今の守備の基礎を作り上げた高校時代の練習での工夫から、プロ入り後のトレーニングへの取り組み方のお話までたっぷりと伺っていきます。

今の基礎を作り上げた高校3年間

大引 啓次選手
(東京ヤクルトスワローズ)

 大阪の浪速高時代、大引は野球の基礎を作り上げる濃厚な3年間を送った。

「うちの高校はそれほど環境に恵まれた方ではなかったので、ノックの回数も多くは受けられなかったです。それでも、与えられた環境の中で、どのようにすれば密度の濃い練習ができるのかを考えた経験が、今プロで戦う糧となっているので、与えられるのではなくて自分でテーマを見つけ出しながらトレーニングしてきたことが、今の自分に生きていると思います」

 当時、監督だった小林 敬一良氏(現・成美大監督)の出会いも大きかった。小林氏はどんなトレーニングを教えていたのだろうか。

「高校時代から、バランス、ビジョントレーニングは多くやりましたが、今でも続けています。高校時代の監督は、いろんなものを野球に繋げることを考えていて、とても柔軟性のある方でした。バランスを大事にするトレーニングの重要性は、進学して改めて気づきましたし、それは今に生きているなと。自分の原点になっています。また、強豪校と戦う時に同じことをやるのではなく、いろいろな工夫をしていたことが結果的には糧になっていたのかなと思いますね」

 強豪校と同じことをやるのではなく、自分にしかできないことをやる。大阪の強豪校に負けないためには、それが必要な考え方だった。

「練習量、選手の質とこの2つを合わせても、がっぷり四つ組み合えば絶対負けることは選手も分かっていました。そのため、彼らとは違うことをやって、メンタルの部分でこういう練習をしていれば強豪校に勝てる、負けない、と実戦をイメージして練習していましたが、それが対等に戦えていた要因かなと思っています」

 そこでトレーニングの重要性に気付いた。
「高校ですかね。グランドばかりではなくて、授業や勉強もあったので、それらを含めてここ一番の集中力が生まれたと思います。大学、プロでも大事なことですね。あと走り込みは基本じゃないですかね。やっぱり、どのスポーツにしても土台がしっかりしないと戦えないので、そこは重点的にやっています」

 また、内野手の守備力を鍛えるためには、遊びの中から見出すことが重要だ。

「機材を使ったトレーニングよりも、日常生活や遊びの中の何気ないことから、野球に役立つと感じるものを見つけ出せるか。これは本人が気付いて、トレーニングをしてほしいですね。グラウンドレベルで言えば難しいのですが、数をこなす。『こうすれば上手く取れる』っていうのは、いくら教えられても自分で気付かないとなかなか分からないことがある。でも数をこなせばうまくなるので、コツを実感できればもっと練習に打ち込めるのかなと思います」

 また、プロ入りして感じたトレーニングメニューについてはどうだろうか。

「オリックスでもトレーニングコーチを代えたりして、いろいろやっていましたけど、一番はファイターズですかね。2年間しかお世話にならなかったですけど、トレーニングの基本がしっかりしているなとは感じましたね。キャンプから、ランニングのメニューだとか体幹のトレーニングをするのにも、同じものばかりでなく、段階を踏んだ様々なバリエーションがあったと感じますね」

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プロフィール

大引啓次
大引 啓次(おおびき・けいじ)
  • 東京ヤクルトスワローズ
  • 経歴:浪速高―法政大―オリックス・バファローズ―北海道日本ハムファイターズ―東京ヤクルトスワローズ
  • ポジション:内野手
  • タイプ:右投右打
  • 身長体重:178センチ84キロ
  • 生年月日:1984年6月29日
  • 上記データは掲載時のものとなります。
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