昨年大ブレイクを遂げたのが、福岡ソフトバンクの柳田 悠岐選手だ。初めて規定打席に到達するとリーグ3位の打率(.317)をマーク。守ってはゴールデングラブ賞を受賞し、走っては33盗塁と足でも魅せた。そしてリーグ優勝の立役者にとどまることなく、日本シリーズ(優秀選手賞)と日米野球(MVP)でも大活躍し、その名を全国に知らしめた。

 今や“メジャーに最も近い男”とも称される柳田選手ですが、広島商業高時代は体重が68キロしかなく、高校通算本塁打も18本だったそうです。そんな柳田選手がなぜ“アマチュア球界随一の飛ばし屋”として、ドラフトで2位指名されるまでになったのか?このあたりを中心に、じっくりお話をうかがいました。

目次

[1]パワーとポテンシャルの違いを感じた昨年の日米野球
[2]体が大きくなればもっとホームランを打てると考えた / 「背中」「胸」「足」の3つを日替わりで徹底的に強化
[3]部長先生に対する反骨心がモチベーションになった

パワーとポテンシャルの違いを感じた昨年の日米野球

「ヤナギタ」―。
昨年(2014年)の日米野球終了後、来日したメジャーリーガーたちが「侍ジャパンで印象に残った選手は?」と訊かれると、真っ先にこの名前を口にした。第2戦で2本の長打(三塁打、二塁打)を含む3安打を放ち、打点も4と大暴れした福岡ソフトバンクの柳田 悠岐は、第4戦でも3安打の固め打ちを披露。この大会でのMVPを獲得した。

柳田悠岐選手(福岡ソフトバンクホークス)

 メジャー相手にも引けを取らなかったそのパワーに、周囲は“メジャーでも通用する”と色めき立った。だが柳田は「メジャー選抜軍のプレーを目の当たりにして、自分はパワーもまだまだだし、技術的にも遠く及ばないと思った」という。
「メジャーの選手は体つきからして違うし、ポテンシャルも高い。振る力、送球のスピード、ボディバランス、もう全部ですね。体勢が崩れた状態からもしっかり投げられますし…1つ1つの動きがいちいちスゲエという感じでしたね」

 日米野球の経験はこのオフのトレーニングのエネルギー源にもなっている。「動きたい時に動く、気分が乗ったらという感じですけど、もっとパワーとスピードを上げたいとトレーニングをしているところです」

 テーマは「体を大きくするのではなく、体を強くすること」
「特に強くしたいのが尻周りと太腿です。上半身に頼り過ぎてしまうと疲れやすいですが、下半身の筋力がつけば、もっと楽に動けるようになるので。それに下を強くすれば、体幹も強くなりますからね。ウエイトでは、腕とか上半身の筋力をアップさせるのではなく、下をガンガンやっています」

 柳田がウエイトメニューの中で重視しているのがスクワット。「10回をギリギリできるくらいのウエイト、僕の場合150キロくらいですが、それで1セット10回を3セットくらいやっています」と教えてくれた。そして年明け後は、マシン中心から、走り込みでの下半身強化に移行。ダッシュ系と長距離系を組み合せながら、ひたすら走っている。

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