目次

[1]3つのターニングポイント
[2]プレッシャーのかかる打席の中ではこう考える!
[3]内川選手からのメッセージ

 前編では、2014年に1500安打を達成した内川 聖一選手のバッティング理論について語っていただきましたが、後編では、そんな内川選手の“マインド”に迫ります。
内川選手を変えたという3つのターニングポイントと、日頃、打席の中で考えている驚きの思考をお伝えしていきます!

【内川 聖一選手の2012年インタビューも合わせてチェック!】
第116回 福岡ソフトバンクホークス 内川 聖一 選手 (前編)
第117回 福岡ソフトバンクホークス 内川 聖一 選手 (後編)

3つのターニングポイント

内川 聖一選手(福岡ソフトバンクホークス)

――以前、内川選手から、一度は野球を辞めようと思っていた時期に、横浜の杉村コーチに、自分の長所だと思っていたことを短所だと指摘されたことで、それが一つのターニングポイントとなり、その年に首位打者を獲得することが出来たというお話しを伺いました。

内川 そうですね。それまで結果がでていなくて、僕は野球選手になった以上、1番にならないとダメだと思っていたんです。中途半端なままだったら、自分でもスッキリしないし、それなら他のことやって1番を目指したほうがいいって思っていた時期でした。

 だから、人間ってタイミング次第で、すごく行き違いが起こるものだと思うんです。もし、杉村さんのアドバイスが前の年だったら受け入れられているか分からないですし、逆に一年遅かったら、僕は現役を辞めてしまっていたかもしれない。
自分が必要な時に、そういうアドバイスをしてくれている人がいるのは、自分の人生でも一番いいことだと思っていますし、そういう人に巡り合わせてもらっている人生は有り難いなと思います。

――そういった経験は、他にもあったのですか?

内川 あとは、(2009年の)国際大会ですね。首位打者と国際大会の2つのきっかけで、内川 聖一という野球選手を作ってもらったなと思っています。あの試合(決勝戦、3対3で迎えた10回表に)、詰まったライト前ヒットを打ちました。あのヒットで僕の人生変わったなと思いましたね。

 あのバッティングは、それまでは自分の中での感覚しかなかったんですけど、宮崎のキャンプの時にイチローさんに聞いていたんです。『イチローさん、詰まってヒットを打つって聞いたことあるんですけど、ホントですか?』って。そしたら、『ホントだよ』って答えてくださいました。

――詰まったヒットですか?

内川 インコースの速い球をカーンと打ってファールにしても、僕はあまり意味がないと思ってます。それなら、グシャって詰まってショートの後ろに落としたほうがピッチャーも『うわっ』て思う。『やらしいなコイツ』という打ち方をしたほうがええやんってイチローさんに言われたんですよ。それで、『自分は間違えてなかったんだな』って思いました。

――そんなやり取りを当時、イチロー選手とされていたのですね。他にもこれまでに、内川選手に影響を与えた言葉はありますか?

内川 あとは、印象的な言葉でいくと、ソフトバンクホークスに来た時に、王会長から、『練習は120%でやれ。ゲームは80%でいい』と言われました。

 僕は、今までゲームは120%で、練習は80%だったんです。でも、王会長は、『練習で120%振れないやつはダメだ。背中がバキバキバキって鳴るくらい振れ』って。調子にもよりますけど、それくらい振って、身体のキレを作ってゲームに入っていくんだということなんですよね。

 当時、僕は、球場が一番狭いところから、一番広いところに移籍したので、届かせなきゃいけない!という思いもありました。でも、その言葉を聞いて、思いっきり振れるようになってから、飛距離に関しては、コンプレックスがなくなりました。『俺、けっこう飛ぶじゃん!』って(笑)。

このページのトップへ