目次

[1]筋力トレーニングはケガの予防にもつながる
[2]登板後のケア
[3]社会人から始めたウエイト トレーニングで球速が飛躍的にアップ

 プロ入り2年目の11年にリリーフに転向。以後、毎シーズン50試合以上に登板し、最速155㎞のストレートを最大の武器に、中継ぎエースとして活躍している北海道日本ハムの増井 浩俊投手。12年には最優秀中継ぎ投手を受賞する働きで、リーグ優勝に貢献した。

 181㎝73㎏の細身の体ながら、連投もいとわずにマウンドに立ち続ける増井投手に、前編では、『ケガ予防』をテーマにお話しをお伺いしました。

筋力トレーニングはケガの予防にもつながる

北海道日本ハムファイターズ 増井 浩俊投手

――セットアッパーという役割上、連投は避けられないと思います。そうした中、ケガ予防で気をつけているのはどんなことですか?

増井 浩俊投手(以下増井) 僕はプロ1年目に肩を痛めまして。原因は筋力不足だったので、ケガをしてからは筋力トレーニングをしっかりやっています。以後はケガをしていないので、筋力をつけることは、ケガ予防においても重要だと思っています。

 リリーフに転向したのは入団2年目ですが、お察しの通り、リリーフはどうしても連投があります。ですから、毎日のケアも欠かせません。僕はプロに入るまでリリーフの経験がなく、毎日ケアすることもなかったので、リリーフの先輩方からケアの方法を学びました。
今はトレーナーさんの手を借りてマッサージをしたり、電機や超音波の機器が揃っているので、それを使ってケアをしています。

――ケガ予防の筋力トレーニングには、たとえばどんなメニューがあるのですか?

増井 僕はふだん肩周りを重点的に鍛えているんですが、今一番いいと思っているのが『懸垂』です。自分の体重を腕だけで上げるというシンプルなものですが、『懸垂』をすると自ずと肩甲骨がよく動きますからね。肩甲骨の可動域を狭めずに筋力をつけることができて、投手には最適かと。それと自分の体重を使うので、重りでやるよりも無理なく筋力がつけられると思います。

――陸上競技の投てきの選手から、鉄棒でトレーニングをしているという話を聞いたことがあります。自重をコントロールすることで、体全体のバランスも養われるようですが。

増井 そうですね。そういうメリットもあると思います。僕はアマチュア時代、コントロールが悪く、それで苦しんでいたので、制球力を高めるためにも、バランスは強く意識しています。

ベストパフォーマンスを発揮するためのけが予防

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