目次

[1]プロ入り以来、突き詰めて辿り着いた境地
[2]いかに“自分の世界”で勝負できるか
[3]最重要キーワード:いかにリラックスするか

 今シーズン序盤の4月に通算200盗塁を達成。
翌月には代走で決めた盗塁数の日本プロ野球新記録を達成した。
試合終盤に代走に出て、チームに勝利を呼び込む決定的な仕事をするまさに「走塁のスペシャリスト」。

 球界随一、孤高の走塁職人といえる読売ジャイアンツ・鈴木 尚広選手に、盗塁に関する極意を聞いた。高校球児へのアドバイスも含んだロングインタビューを4回連載でお届けします!

プロ入り以来、突き詰めて辿り着いた境地

読売ジャイアンツ 鈴木尚広選手

 今シーズン、3年連続となるリーグ優勝を遂げた読売ジャイアンツ。その熾烈なシーズンの戦いの中、1戦も落としたくない試合で、しかも展開は接戦。緊迫感あふれるゲーム終盤。ランナーに出たバッターに変わり、代走として鈴木 尚広選手が出てくる。そのとたん、球場の雰囲気が変わる。

「高校野球とプロ野球では違いますし、僕も何年も積み重ねてきたからこそできる空気感なんですけど……。僕が代走に出ることによってファンの方々が盛り上がってくれて、球場の雰囲気が変わる。みんなが期待する空気感が蔓延するといいますか。すると、相手ピッチャーはその雰囲気に吸い込まれやすくなるんですね。この状況は、僕の盗塁の成功率を上げてくれるんです」

 もはや勝負所に代走として登場して、盗塁などのチャンスメイクをする役割は周知されている。当然ファンは期待に胸を膨らませる。逆に相手バッテリー、特にピッチャーは警戒レベルを最大限に上げる。

 自分に当てはめて想像してみてほしい。そんな状況で「盗塁をしろ」と言われて、重圧がかからない選手がいるだろうか?

 それでも鈴木選手は自分の役割をまっとうしてみせる。盗塁を決め、得点圏に進み、ときにはノーヒットでホームへ生還する。鈴木選手の足で決勝点を奪った試合が、いったいこれまで何試合あったことか。

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