
前編に続き、後編では、コントロールを高めるための工夫と、負担の大きいピッチング動作をサポートしてくれるギアの選び方まで、幅広くお話しをお伺いしました!最後に高校球児の皆さんへの熱いメッセージも!後編も必見の内容です。
コントロールを高めるための工夫

埼玉西武ライオンズ 牧田 和久投手
――牧田投手がアンダースローに変更したきっかけはなんだったのでしょうか?
牧田 1年生の秋に、野球部の部長さんに下から投げてみろ、といわれてやってみたらいいボールが行ったのでそこからですね。別に嫌ではなかったですね。周りにいいピッチャーがいたので、なんかちょっと変わったものは無いかな、と思っていたというのもあります。
――高校3年の夏は背番号1。投げ方を変えて2年弱の間にどうやってモノにしたんですか?
牧田 とにかくしっかりとしたフォームで、あとはボールがしっかり行くか。コントロールに気を付けました。
――高校野球でアンダースローの投手が結果を残すための、大切なポイントを教えてください。
牧田 やっぱりコントロールですね。アウトコース、インコースのコントロールです。あとは真っすぐ。いくらコントロールが良くても真っすぐに力が無かったらダメ。力と言ってもスピードじゃないですよ。ボールに回転力を与えるという、キレですね。
キレとコントロール。あとは腕を振っての変化球。変化球は、コースを狙わなくても真ん中低めであれば、高校生のレベル位であれば打ち取ることは出来るんじゃないかな、と思います。上のレベルになってくると、きわどい所を狙わなければいけないんですけど、高校生のレベルであれば、真ん中低め。変化球は、真ん中低めでOKです!真ん中の低め、です。絶対!
――コントロールを高めるためにどのような工夫をしたのですか?
牧田 球数多く投げて、感覚を養うしかないですね。この辺で離したらそこに行くっていう。あとは真剣に投げたらダメですね。適当さが必要です。真剣に投げると力んで他の所に力が入ってしまうので。テイクバックは力を抜いて、リリースにだけ力を入れる。力むとリリースの所に力が入らなくて回転が伝わらないので、無駄な力を抜く。
あとは、自主練習する時には、何か物に当てる。よく小さい頃にやっていたと思うんですよ。目標物に何かをおいて、変化球なり真っすぐなり投げて当てる。これは自主練習でも出来ますよね。
――伸びあがる直球を投げるコツは?意識していることってあるんですか?
牧田 ボールに回転力を付けることですかね。弾くイメージで。
練習方法としては、立ってでも座ってでもいいんですけど、ボールを持って真上に投げる。で、ボールが真上に来たところで、リリースするイメージで弾いてボールに回転力を付けるんですよ。リリースだけをこの真上で投げる。
上手くいくと、真上から移動せずにパチッとなる。これが回転力が無くてフワーンだと上手くいかないんですよ。ボールに回転がかかっていると、移動せずに真上でバシッと取れる。これはアンダースローのピッチャーに限らず、野手でも誰でもできることなので。その感覚を身に付けることが出来れば、守備でも生かせると思います。
――フォームに強弱をつけたい、タイミングを変えたい、という場合にはどうしたらいいですか?
牧田 今、気を付けているのは、やっぱり『間』じゃないですかね。ランナー無し、有りでの間の使い方。早い、普通、遅い、その間の使い方。使い方と言っても、時間も限られていますけれど。よく高校野球見ていると、パッ、パッと投げちゃうんで。一呼吸置いて、あとはバッターの仕草を見てからの、投げる、っていう。短くすると、真っすぐが差し込まれる。長く持つことによってバッターが焦る。いつ投げるのか?早く投げろ、みたいにバッターがイラッと感じてくれるんです。
――間の使い方の磨き方ってあるんですか?
牧田 パートナーと2人でキャッチボール中、ストップウォッチをお互い持って、短い、普通、長い、って秒数を、3秒、6秒、10秒くらいとか決めて投げあう。
そうやって3つのタイプを練習しておくといいんじゃないかなと思います。でも、まだ高校生の段階でピッチングフォームの強弱だとか意識してしまうと自分のピッチングが出来なくなってしまうと思うので、必要ないかな、と思います。やっぱり、高校生の時は気持ちで抑えることも重要ですね。