夏の神奈川大会の組み合わせ抽選会が14日、横浜市内で行われ、全172校の初戦のカードが決まった。今夏限りでの勇退が発表された野呂 雅之監督率いる桐光学園は初戦で戸塚と対戦する。

 勇退を知らされたのは5月上旬だった。野呂監督が選手を集め、皆の前で今夏で勇退することを報告したという。抽選会に出席した林 香太朗内野手(3年)は「野呂監督は1年生の頃から自分たち一人ひとりのことを見てくれた。強い思い出が全員にあると思う」と名将から受けた指導を回想し、「今は全員が甲子園に連れて行くと思いながら練習に励んでいる」と話した。

 昨秋の神奈川大会で3回戦敗退を喫し、今春も初戦で大師に敗戦と苦しい結果が続いている。リベンジに燃える林は「最後だからこそ手ぶらで帰らせるわけにはいかない。監督を必ず甲子園に連れていかなければならない」と語気を強めた。指揮官と一つでも多く、そして長い時を過ごすべく、桐光学園はノーシードからの逆襲を狙っている。