<令和7年 春季関東地区高校野球 埼玉県大会:早大本庄6-4聖望学園>◇29日◇3回戦◇埼玉県営野球場
「平日の練習時間は2時間です。うちとすればベスト8が一つの目標で、ずっとここが破れなくて、昨秋もベスト16で坂戸に敗れて。よく文句を言わず冬の厳しいメニューを頑張ってくれた」
と、試合後思わず早大本庄・福永監督の目から光るものが。
ライオンズジュニアユース出身、MAX143kmのエース田中柊成(3年)を擁し、旧チームからの主力を多く残す早大本庄が聖望学園を破りベスト8進出を果たした。
制球の良い田中。この日もコーナーを突く投球で前の試合で浦和実を破った聖望学園打線を抑え込む。
聖望学園のキーマン・近藤翼(3年)に対しても、バッティングをさせず、聖望学園打線を5回3安打無失点に封じる。
打線ではこの日、戸川裕太(3年)と野原葵(3年)が活躍。
昨夏の登板経験がある聖望学園・鶴淵翔大(3年)に対し、早大本庄は2回裏、戸川の二塁打を足がかりとし、野原の適時打で先制すると、4回裏にも野原の適時打で2対0とする。
だが、5回9安打で2得点とやや得点を取りきれずにいた。
「もう少し点を取らなければいけないが県大会になるとなかなか得点が奪えなくて」(福永監督)
と、それがどうなるかと一抹の不安を抱いていたが、それが6回的中する。
6回表、頼みの田中が森合大地(3年)に2点適時打を浴び同点とされると、そこから点の取り合いになる。
早大本庄はその裏、渡邉碧(3年)のセーフティースクイズで1点を勝ち越すも、聖望学園に7回表、花﨑力斗(3年)の適時三塁打と豊泉真哉(3年)の犠飛で2点を失い逆転を許す。
それでも、7回裏、
「県大会では二死で1本が出るかどうか。昨秋もそうだが1本が出ればっていうチームはいくらでもいる」(福永監督)
と、昨秋の反省を活かしこの日は打線が奮起。二死から野原がランニング2ランを放ち逆転に成功すると、8回裏にも田中の犠飛で1点を追加する。
田中は最終回、右足のももに打球が当たるアクシデントで二死二、三塁と一打同点のピンチを招くも最後まで投げ切り138球完投勝利を飾る。早大本庄がベスト8進出を決めた。
「冬場はフォームバランスを見直し、大会を投げ切れるスタミナをつけた。ピンチの時に集中し過ぎる部分は反省点だが、自分の投球スタイルを崩さずに向かっていけた。軸は直球でコースの使い分けはできたかな」
と、この日は田中に尽きる。絶対的エース田中が次も登板できるかは不透明だが、打線も13安打と活発なだけに、打線が投手陣をカバーすべくさらなる上位進出を狙う。
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