<令和7年度 春季近畿地区高等学校野球滋賀県大会:近江兄弟社14-0大津(6回コールド)>◇20日◇2回戦◇HPLベースボールパーク

 近江兄弟社が6回コールド勝ちで3回戦進出を果たした。

 チームを引っ張るのが3番投手で主将の中田 大貴(3年)。投げては5回を2安打1四球9奪三振で無失点、打っては5打数4安打3打点と投打に渡る活躍を見せた。

「野球センスがある」と森地 道之監督が語る能力の持ち主。1年生から内野手のレギュラーとして活躍していたが、現チームになってからはチーム事情もあり、投手を務めている。

「外野以外はどこでも守れます」とサラリと語る中田。ストレートの球速は130キロ台前半だが、制球力に優れており、間の取り方も上手い。この日もコースを丁寧に突く投球で相手打線を寄せ付けなかった。

 投以上に実力を見せつけたのが打。「最近はフライばかりで打てていなかったので、低い打球を打つことを意識してやることができました」と1回表の第1打席ではお手本のような流し打ちで左前に運び、チャンスを拡大する。この後、押し出し死球と犠飛で2点の先制に成功した。

 3対0で迎えた4回表の第3打席では二死一、三塁からセンターオーバーの2点適時三塁打を放つと、その後も2打席連続で中前安打と高い打撃技術を披露。球種、コース問わずに芯で捉えることができており、打者として上のカテゴリーでも十分に通用しそうだ。

 3回戦では昨春から県内無敗の滋賀学園と対戦する。「しっかり食らいついて、勝てるようにやっていきたいと思います」と意気込みを語った中田。二刀流の活躍で強豪を下すことはできるだろうか。