県立柏vs芝浦工大柏
終盤に一気に爆発で柏対決制した県柏、県大会進出決める
4併殺と投球の上手さが光った藤田君(県立柏)
つくばエクスプレスが開業して10年余が経過して、沿線の街は年ごとに開発されて発展しているように感じる。秋葉原駅から快速で約30分の所にある柏の葉キャンパス駅が[stadium]県立柏の葉公園野球場[/stadium]の最寄り駅となる。この公園は、ドッグランも可能な施設やJリーグ柏レイソルのホームスタジアムで高校ラグビーなども行われる競技場などもある一大公園となっていて、野球場もその一角を占めている。
両翼98mで中堅122mという広さで、時にプロ野球のイースタンリーグの試合も開催されるくらいである。
ただ、後発ということもあって、高校野球の試合開催には、他の各球場との綱引きなどもあって、やや時間がかかったようだ。それでも、こうして大会が開催されるようになった。そして、この日は県大会を目指す地区代表決定戦となったのだが、柏市内の4校が終結した。
初回に、無死一三塁というピンチを牽制球アウトと併殺で切り抜けた県立柏はその裏、すぐに先頭の加藤君が右前打して相手送球ミスなども重なって二死満塁。ここで、6番東海林君が右前へタイムリー打して先制した。県立柏はピンチをしのいで、その後に得点、文字通り「ピンチの後にチャンスあり」ということだったのだが、6回にもそれを実践してみせた。
4回に連続失策があって、同点に追いつかれていた県立柏。グラウンド整備後の6回、1番からの好打順の芝浦工大柏が宮下君、小野君と連打して無死一二塁とする。しかし、バントが不正打撃となり、その後も併殺で切り抜けるとその裏、先頭の2番斎藤君が左前打すると、バントで進め4番鈴木君のタイムリーで再びリードする。
さらに、船田君もつないで、ボークで二三塁となる。ここで、東海林君が今度はしっかりとスクイズを決めた。
これで、完全にペースをつかんだ県立柏は、藤田君も7回、8回は3人ずつで抑えていいリズムとなっていく。
そして8回は相手内野陣の守りのミスなども重なり、加藤君や鈴木君のタイムリー打などで5点を奪い、そのままコールドゲームとなった。
県立柏は派手さはないものの、4併殺という数字でも表れているように、取るべきアウトはきっちりと取っていくという姿勢が窺えた。4回の失点は失策絡みだったものの、その後は併殺で切り抜けていくなど、慌てずしっかりと守れたことが勝因と言っていいだろう。イニング前のフィールディングでは内野手がグラブを外して素手でゴロを処理するなどということも試みていた。そんな工夫も、自分たちのやれる範囲でやっていこうという姿勢の表れなのだろう。
(文=手束仁)
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