谷中 規彦選手 (下館工)

谷中 規彦

球歴:下館工

都道府県:茨城

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:180.0 cm

体重:67.0 kg

学年:卒業

短評

観戦レポートより抜粋(2014年7月12日)  1回戦で江戸川学園取手高をノーヒットノーランに抑えた下館工の右腕、谷中 規彦(3年・右投右打・180㎝/67㎏)を、11年の選手権出場校の藤代高がどう攻略するかに注目が集まった。  下館工の守りの中心、谷中は前評判通りいい投手だった。  プロ野球で誰に似ているかタイプを探すと、佐藤 達也(オリックス)が一番ピンとくる。細身だがマッチョっぽい筋肉質の体型から、この日は自己最速となる142キロのストレートを投げ込み、投球フォームはアゴが上がるヘッドアップというのもよく似ている。変化球は縦と斜めの2種類、さらに130キロ台中盤のカットボールがあり、中盤から終盤にかけては117、8キロのチェンジアップもよく決まった。  プロのスカウトは確認できただけでも2人いた。この数は今の谷中の実力をよく表していると思う。「ドラフト候補」と言われれば確かにドラフト候補だが、3年後、あるいは4年後の有力候補と言いたい。  投球フォームで最も気になったのは始動のとき上げた左足が後ろに回り込むクセ。こういう投球フォームは投げに行くとき左肩の早い開きを誘発し、早い左肩の開きはストレートの抜けにつながる。  4回の1死三塁の場面では左打者の3番根本 文弥(3年)に2ストライクから外角ストレートをレフト前に打たれて同点にされるが、このとき捕手の程塚 政斗(2年)は明らかに外角に構え、1球様子を見るつもりだった。 しかし、谷中の外したつもりの球は中途半端な外角高めに抜け、根本はこれを軽く合わせてレフト前の同点打とした。  さらに6回裏には先頭の9番、右打者の織田 航平に2ストレート1ボールから内角高めに抜けたストレートをレフト線に二塁打されるが、これも狙って外していないためコースが中途半端に甘かった。抜けるのでリリースで抑え込もうとすればボールが引っ掛かって低めに行き、無死二塁に織田を置いた6回の場面ではこれが低めの暴投となり、2番文成 太紀の勝ち越しタイムリーにつながっていく。
更新日時:2014.07.14

短評

観戦レポートより抜粋(2014年7月6日)  大会2日目の日曜日、新聞や雑誌でプロ注目の投手と紹介される下館工谷中 規彦(3年、大和中)を一目見ようと、[stadium]土浦市川口運動公園野球場[/stadium](通称:[stadium]土浦市営球場[/stadium])は、1回戦にも関わらず、立ち見客が出るほどの賑わいを見せた。  下館工・谷中は、春の県大会1回戦・日立北戦で、10者連続奪三振の県タイ記録を樹立(1997年春に水戸商井川 慶(現オリックス)が竜ヶ崎一戦で樹立した記録に並ぶ)。一気に注目を浴びるようになった。長い手足から繰り出すストレートは最速142キロを計測する。秋まではスライダーを決め球としていたが、この冬にフォークやチェンジアップを覚えて投球の幅を広げた。  1回表、下館工・谷中がいきなり魅せる。140キロのストレートを連発した後、江戸川学園取手3番・藤野 恭平(2年、取手シニア)を自己最速タイの142キロで空振り三振に仕留める。
2回表、江戸川学園取手先頭の4番・萩原 一星(3年、取手シニア)が相手のエラーで出塁するも、5番がバントを失敗の上で追い込まれて三振。6番が再度送りバントを試みるも、投手前に転がすのがやっとで併殺となる。  何とか1点を返したい江戸川学園取手だが、下館工・谷中を打ち崩すことができない。
5回表と8回表に2死から振り逃げでランナーを出すも、後続が続かない。   4対0と下館工リードで迎えた最終回、後がない江戸川学園取手は、先頭の1番・蔵が空振り三振。2番・鈴木 啓太(3年・坂東東中)が三ゴロ。3番・藤野が遊ゴロと三者凡退に終わる。 下館工・谷中が15奪三振、ノーヒットノーラン。二塁を踏ませない圧巻の投球で2回戦進出を決めた。  この試合、まさに、谷中の独壇場だった。谷中は球速のアップに加え、フォークとチェンジアップなど縦系の変化球を習得したことにより 秋に見たときよりもさらに三振が取れるピッチャーへと進化していた。 15奪三振のうち、2つは振り逃げである。 特に8回表は、空振り三振、空振り三振、振り逃げ、空振り三振と、1イニングに4つの三振という珍しい記録が飛び出した。 江戸川学園取手の各打者は、追い込まれてフォークが来ると分かっていても、ホームベースの手前でワンバウンドする球までも振ってしまう。 2つの振り逃げは、このフォークのキレがあるからこそ起こってしまったものだ。
更新日時:2014.07.08

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