田中 和馬選手 (報徳学園)
寸評
上背はないのですが、がっちりした体格から投げ込まれるボールの伸びが素晴らしい選手。腕の振りは、かなりサイドハンドに近いスリークオーター。選抜での登板でも、その成長ぶりが期待されます。 (第一印象) 投げっぷりは良いのですが、細かいコントロールがない荒れ球です。特に右打者内角を突く球は、独特のナチュラルシュートしてくる癖球で、この球は右打者にとって厄介でしょう。 (投球内容) 球速は、恐らく昨夏の時点で常時130~135キロまで出ていたのでは?ストレートの伸びがいいので、打者にはかなり速く感じられると思います。変化球は、カーブ・スライダー・シンカーと一通りあります。クィックも1.05~1.15秒前後と素早く、牽制も鋭い選手。そういった野球センス・身体能力に優れたタイプだと言えるでしょう。 <長所> グラブは内に最後まで抱えられていますし、膝小僧を地面に着くぐらい重心は沈んでるので、それほどボールは上吊りません。ただしその割にコントロールはアバウトなので、「球持ち」を意識し指先の感覚を磨けば、球筋も安定してくるのではないのでしょうか。 <課題> 「着地」までの粘りがもう一つで、体の「開き」も早めであり、打者としては合わせやすいフォーム。それをテイクバックを小さめにとることで、打者のタイミングを狂わせようとします。 手足が短い体型のせいか、腕を振っている割に身体に絡んで来るような粘りがありません。また重心を深く沈み過ぎている故に、前に体重が移って行かないのも気になります。それでも手元まで伸びのある球が投げられているので、それはそれで不思議ではあります。
更新日時:2014.02.27
将来の可能性
ちょっと淡白なところがあるのが気になりますが、ボールの勢い・投げっぷりの良さには目を見張るものがあります。選抜でも登板機会に恵まれれば、ぜひ注目して欲しい一人。一冬の間にどのぐらい成長しているのか、個人的にも楽しみしています。
更新日時:2014.02.27