二木 康太選手 (鹿児島情報)

寸評

　まだまだ線は細いのですが、来年の鹿児島を代表する投手として期待される　ニ木康太　。かなり肘の下がったスリークオーターながら、右打者の外角低めに集めるられるコントロールは圧巻。想像以上に、しっかりピッチングのできる好投手だった。 （第一印象） 　着地までの粘りがなく、やや体が突っ込むのが気になります。それでもコースを丹念に突く、粘っこい投球が持ち味でしょうか。 （投球内容） 　球速は今のところ、常時130キロ前後～135キロぐらいだと思います。時折スッポ抜ける球もありますが、外角一杯にボールを集められます。変化球は、スライダー・チェンジアップなどがあるようです。 ＜長所＞ 　グラブを内に最後まで抱えられ、足の甲でも深く地面を捉えています。何より「球持ち」がよく、ボールを思い通りコントロールできる制球力があります。最終学年では、かなり精度の高いピッチングが期待できそうです。 　長い腕が、最後までしっかり体に絡んできます。そのため速球と変化球の見分けも困難ですし、ボールを長く持てている証ですね。フォームにも余計な力が入っていなく、非常に力の入れ加減、抜き加減がわかっている選手だと思います。 ＜課題＞ 　着地までの粘りがないので、打者としてはタイミングを合わせやすいフォームです。それを「球持ち」の良さと制球力の高さで補っています。ただ「体重移動」も発展途上なので、もう少し下半身を使えるようになると、打者の手元まで生きた球がゆくようになるのではないのでしょうか。

将来の可能性

　現時点では、凄みのある球を投げるというよりは、意外に完成度の高い投手であるように思えます。この投球に、芯が入ってボールに力が出てくるようだと非常に面白い存在になると思います。これから来夏までに、どのぐらいスケールアップして行けるのか、期待して見守って行きたい一人でした。