大串 和弥選手 (北照)

大串 和弥

球歴:北照

都道府県:北海道

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:173.0 cm

体重:71.0 kg

学年:卒業

寸評

観戦レポートより抜粋 2013年03月29日  試合前の取材をした友人のスポーツライターによると、北照の左腕・大串 和弥(3年)は、初戦の菰野戦(2013年03月24日)でツーシームとスクリューボールを投げなかったらしい。次戦に備えるというより、点差が7対0と開いたため投げる必要がなかったためだが、データ合戦が盛んな現代野球において、それは結果的に有効な目くらましになったようだ。  大串で驚かされるのは続け球が多いこと。内外、高低、緩急という言葉があるように、内角の次は外角、高めのあとは低め、緩い球のあとは速い球――これがピッチングの基本である。しかし、大串は違う。同じ球を続けて使うことに躊躇しないのだ。  1回表、先頭の中村 春葵(3年)には初球と3~4球めに90キロ台のカーブを投じ(5球めのストレートで空振りの三振)、2番坂之上雅(3年)には3~5球目にスライダーを投じ(5球目で空振りの三振)という具合だ。  内外の出し入れや緩急がセオリーで定着しているなら、それを逆手にとって続き球をするのは技術である。もちろん、正確なコントロールがあって初めて成立する技術といえる。  8安打完封した菰野戦とくらべてもこの日のボールのキレは一段と冴えて、見応えがあった。とくに素晴らしかったのが90キロ台のカーブ。このスピードで腕を振ってくるので、打者はうまくタイミングが取れない。それを待とうとするとストレートがビュンとくる。「ビュン」といっても120キロ台だから攻略は難しくないように思えるが、140キロくらいのスピード感がある。これこそ技術である。167センチの上背で通算115勝している石川雅規(東京ヤクルト)のイメージと見事に重なり合う。
更新日時:2013.03.31

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