健大高崎エース小玉 横浜相手に「打ってみろ」直球勝負で自信



力投する健大高崎・小玉湧斗投手(2年)

<第75回秋季関東地区高校野球大会:健大高崎5ー2横浜>◇25日◇準々決勝◇レジデンシャルスタジアム大宮

 健大高崎(群馬)が2年ぶりのセンバツ出場へ大きく前進した。

 エースが一本立ちを果たした。先発の小玉 湧斗投手(2年)は、22日の青藍泰斗(栃木)との初戦で9回完投勝利。中2日での登板だった。「横浜高校さんとはずっと対戦したかった」と小さい頃から憧れだった神奈川の名門校を相手に堂々のピッチングを展開する。

 序盤は直球の調子が悪く、スライダーやツーシームなどの変化球でかわす投球だったが、回を重ねるごとに、「ストレートも投げ込んでいかないとそう簡単に抑えられる相手ではない」と気持ちを込め、グラウンド整備明けの6回以降は「直球勝負」に切り替えた。

 「『打ってみろ』という気持ちで」と、9回には1年夏の甲子園でも本塁打を放つなど実績十分な横浜の1番・緒方 漣内野手(2年)を直球で差し込み中飛に抑えるなど自信をつけた。9回2失点で2試合連続の完投勝利を挙げ、センバツへ大きく前進する「関東4強」へ牽引した。

 青柳監督も「(序盤は)不安定な中でよく投げてくれた。箱山もよくリードした」とエースの好投を称え、バッテリーを組む1年生捕手の箱山 遥人の働きぶりも評価した。箱山は8回に決勝打となる3点適時二塁打を放ち、攻守で躍動した。1学年上で「3番・右翼」で出場している堀江 大和捕手(2年)を押し退け、背番号2を勝ち取った期待の下級生。次戦以降のプレーにも注目したい。

 目標は明治神宮大会優勝。エース小玉が自信をつけ、さらに強みを増した健大高崎は一戦必勝で関東の頂点を狙う。

(取材=編集部)

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