渡邉 諒選手 (東海大甲府)

渡邉 諒

球歴:東海大甲府

都道府県:山梨

ポジション:遊擊手

投打:右 / 右

身長:178.0 cm

体重:75.0 kg

学年:卒業

寸評

 2013年度の高校生を代表する超高校級ショート・渡辺 諒。指名候補のリストで、若手野手の不在のチームにはぜひ彼をリストアップするべきと取り上げた選手である。彼を指名したのは北海道日本ハムファイターズであった。北海道日本ハムは良い選手を将来のショートストップ・核弾頭候補を指名することができて、有意義なドラフトとなった。 (打撃)  18U選手権の渡辺諒は想像以上に木製バットに対応していた。大会が始まるまで練習していなかったようだが、短期間で対応してしまうのが彼のセンスの高さといえるだろう。国際大会で投げた投手は球速的には130キロ~145キロに推移し、そしてキレのある変化球を投げ分ける好投手が多く、高校生レベルを超えた投手と対戦することが多かった。彼はその中でも、センターを中心に右、左に打ち返し、本塁打も記録した。現時点での木製の対応度は森友哉が一番だが、その次に彼になるだろう。  スタンスはスクエアスタンス。グリップを肩の位置に置いて背筋を伸ばして構えている。力みなく構えることが出来ており、しっかりと投手を見据えることが出来ており、筋の良さを感じさせる構え。構えは昨年から大きく変わり映えはしていない。  投手の足が着地したところから始動を仕掛けていき、小さく足を上げて真っすぐ足を踏み込んでいく。ゆったりと足を引きあげていき、タイミングを測ることが出来ており、18U世界選手権の投手のレベルは昨年の世界大会より高いと思ったが、好投手相手に対してでも自分のタイミングで打てているのは素晴らしい。  トップの動きを見ていくと、それほどバックスイングは深く取っている。以前より始動は早めでしっかりとトップが立ち遅れずに作ることができており、スイングに入る。振り出しを見ると肩口から振り出し、トップまでインパクトまでロスの無いスイングができている。窮屈さを感じないスイングでシャープに打球を捉えることができる。そのため木製バットに持ち替えてもすぐに対応することができる。踏み込んだ足元は開かずに抑えることができている。膝も柔軟に使うことができており、変化球でも体の突込みを我慢して打ち返すことができている。  目線の動きはぶれずにしっかりとボールを見て打ち返すことができて、始動からフォロスルーまで余計な動作が少ない動きができている。 (守備・走塁)  守備は三塁が中心だったが、スピーディな守備は健在。一歩目の反応が早く、捕球してから捕るまでの動きは早い。肩は強いのだが、スローイングが不安定で、暴投することが彼は多い。彼の守備の課題はスローイングだろう。    塁間タイムは4.20秒~4.40秒前後。特に足で魅せる場面はなかったが、相手野手で少しでも緩慢な動作が見られれば、すかさず先の塁へ陥れる攻撃的な走塁も魅力である。
更新日時:2014.09.30

将来の可能性

 今年指名された高卒内野手の中で最も期待度が高いのが渡辺諒。どの球団でもファーム1年目から怪我をしない限り、フル出場するぐらいチャンスが与えられルことが予想される。2年目から一軍定着を果たし、3年目にはレギュラーも期待できる。それぐらいの完成度は持ち合わせている。技術だけではないのだが、彼は1年春から出場し、チャンスの場面でも、大舞台を場面でも、委縮することなく、自分のプレーができる積極的な性格もプラスだ。  北海道日本ハムは中田翔、陽、松本剛など高卒のポテンシャルの高い野手を中心に指名して、チーム作りを始めていくが、渡辺諒というのは最も早く台頭し、金子 誠まで破れなかった厚い壁を破る男ではないかと可能性を感じている。ぜひ数年後には球界を代表するスター選手にまで登り詰めることができるか注目してみたい。
更新日時:2014.09.30

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