西日本短大附が春に続き2季連続の九州切符、福岡大大濠は打ち負ける



1年夏の甲子園を知る江口翔人内野手(2年)が主将として西日本短大附を引っ張る

<第151回九州高校野球福岡県大会:西日本短大附11-5福岡大大濠>◇8日◇準決勝◇久留米市

 福岡県を代表するような2校が準決勝で対決した。昨年センバツ8強の福岡大大濠と、昨年夏甲子園出場で、夏甲子園では優勝経験のある西日本短大附の対戦。予想通りの意地のぶつかり合いとなった。

 先制したのは福岡大大濠だった。1回に四球と安打でつかんだ1死一、二塁で4番の藤田悠太郎捕手(2年)が右前適時打を放った。糸島ボーイズで全国大会にも出場した経験を持つ。1年からスタメンを経験するなど、チームの大黒柱が、その期待に応えた形だった。

 西日本短大附の反撃は4回。無死一塁で打者は5番・古賀海凪内野手(1年)。バントの場面もファウルで失敗するとサインが「打ってもいい」に切り替わった。バスターのようになった打撃だったが、打球はグングン伸びて右翼フェンスを越えた。打った本人もびっくりのような逆転弾となった。

 しかし、福岡大大濠は直後の4回裏。死球を足がかりに3連打で3得点。4対2と福岡大大濠がリードを奪い返した。

 その後、西日本短大附が1点を返して3対4として迎えた7回。西日本短大附打線にスイッチが入った。2番・轟木琉惺内野手(2年)の左中間への2点適時三塁打に相手送球エラーも重なり一気にホームイン。3点を奪って試合をひっくり返すと、8回、9回も攻撃の手を緩めずに計5点を追加。福岡大大濠投手陣を相手に11得点を奪って快勝に導いた。

 投げては先発の中塚康太朗投手(2年)が159球の粘りの投球で5点を失ったが最後まで投げ切ってチームに勝利をもたらした。

 日本ハム・新庄剛志監督と「同期生」の西日本短大附・西村慎太郎監督は「夏が終わった3年生が練習を手伝ってくれたのが大きかった」と笑みを浮かべた。今夏エースで140キロを超える剛腕の江川 颯太投手がケース打撃で登板。西日本短大附ナインは剛球をはじき返す練習を繰り返し、福岡大大濠投手陣に挑んでいた。その成果は終盤、7回以降の3イニング8得点につながった。

 主将の江口 翔人内野手(2年)は大きく胸を張った。「夏休みは1日も休むことなく練習してきた。自信をもってやれました。特に江川さんとか、先輩が相手してくれて今日は打てました」。江口自信は4打数2安打2打点。チームとしても16安打を放って見せた。昨年夏は1年生二塁手として1番スタメン出場して甲子園も経験。「今夏は自分のエラーで負けて悔しい思いもした。1年生から試合に出させてもらって1球の大事さを痛感しています。これをみんなに伝えていけたらと思います」。1年夏からチームのリードオフマンの役目を担ってきた170センチ、62キロの背番号6が、頼もしく見えた。

 九州大会出場が決まったが、これはゴールではなくスタートになる。「チームとしては九州大会でベスト4は最低ラインと考えていますから」と江口主将。来年センバツ選考が濃厚となる4強入りはもちろん、この春決勝で負けた悔しさをこの九州大会にぶつける。

 敗れた福岡大大濠には、センス抜群の選手が多くいた。4番の藤田は打撃はもちろん、捕手としてのキャッチング、スローイングには将来性を感じた。4回に3連打を見せた1番・高田大賀内野手(1年)、2番・大神浩郎外野手(1年)、3番・黒田悠真内野手(2年)の左打者トリオは俊足好打タイプでこれからが楽しみ。投手ではこの秋に141キロをマークした松尾尚哉投手(2年)と、最速139キロの鯉川晴輝投手(2年)の2人は大型右腕タイプで、まだまだ球速が伸びてきそうだ。この日は西日本短大附の強力打線につかまったが、九州大会や甲子園で見てみたい素材だと感じた。

(記事=編集部)

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