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初の2者連続アーチの福岡第一が北筑に圧勝



ホームランを放ってダイヤモンド一周する福岡第一・末永 弥雅斗

 南部の強豪と、北部の公立校。福岡県の構図を象徴するような対決カードは、北筑の投手陣がどこまで福岡第一打線を抑え込むかが注目だったが、軍配は福岡第一に上がった。

 北筑が先制点を奪った。1点を先制して、なおも一死一、二塁で、遊撃への併殺に倒れた。先制はできたが、チャンスをさらに活かすことができなかった。その裏、福岡第一の打線が牙をむく。5番宮島 侑大の2点適時打で逆転した。

 そしてハイライトは3回だった。2点を追加した後、二死走者なしから「競演」が待っていた。1回に逆転適時打を放って気をよくしていた宮島が狙いすましたように真っすぐにフルスイングした。打球はあっという間に左翼スタンドで弾んだ。「ドンピシャでした。低い弾道だったので入るかどうかと思ったけど、入ってよかった」と笑みを浮かべた。高校通算3本目のアーチ。「巨人の岡本が目標です。バットに当たっている時間が長く思えるような打撃がいい。タイミングの取り方などを参考にしてます」。

 そんな宮島の一振りに続く末永 弥雅斗(やまと)が刺激を受けた。内角高めの直球に体をクルっと回転させ振り抜くと、左翼ポール際に向かって打球がグングン伸びた。「ファウルになると思いましたけど」と末永本人も祈るように打球を見守ったが、切れることはなく高校通算2本目で公式戦初アーチ。それも「2者連続アーチ」となった。「2人続けては初めてですよ。まさかです。びっくりです」と末永。「内角打ちは得意」というだけあって、見事な打撃だった。この2者連発にリズムに乗った打線は結局13安打10得点。5番、6番コンビがけん引した。

 今年4月から福岡第一の指揮を取る山下 裕監督は宮島の成長に目を細める。「前のチームは3年生捕手がいましたが、レギュラーを奪いましたからね。捕手としての研究をずいぶんしていた。新チームとなって主将となり、自覚も出てきた」とチームの柱であることを認める。宮島も「ソフトバンクの甲斐選手のリードを研究しました」とアプリを駆使して研究してきたという。打てる捕手への成長が楽しみだ。

 北筑の山部 和範監督は「序盤でもう少し点が欲しかった。初回、もう1点取れていれば展開も変わっていた」とあと一押しがなかった攻撃陣を悔やんだ。冬の課題は投手陣の整備。「しっかり抑えられる投手を作っていきたい」と、山部監督の言葉にも力が入っていた。

(記事=編集部)