柳川 大晟選手 (九州国際大付)

柳川 大晟

球歴:九州国際大付

都道府県:福岡

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:191.0 cm

体重:85.0 kg

ボールスピード:152 km/h

学年:卒業

短評

試合レポートから抜粋  4月27日、九州大会準々決勝の九州国際大付vs宮崎商の一戦が開催。九州国際大付の191センチ右腕・柳川大晟宮崎商相手に完封勝利を上げた。  2021年のドラフトで密かに注目度が上がっていたのが、柳川大晟だ。昨秋の九州大会で最速152キロをマークし、それも長身もあって、ドラフトマニアの間で人気だった逸材はリリーフ中心でベールに包まれた投手だった。  そして今回の試合満を持して先発となった。昨秋は腰を痛めた影響で長いイニングを投げることができず、リリーフとして待機することが多かった。それでも昨秋の九州大会で、明豊戦で152キロをマークし、多くのスカウトから注目されるきっかけとなった試合となったが、柳川自身、「今のままではいけないと思い、意識が明確に変わりました」と振り返る。キャッチボール、トレーニング、フォーム固めのドリル、投球練習。全てにおいて変わった。心身ともに成長し、この春の九州地区福岡予選では2完投したように、実戦力を高めた中でむかえた宮崎商戦だ。宮崎商はスラッガー・中村碧人、2回戦で3本塁打の西原太一と打線の状態は高まっている。  そんな柳川の注目の立ち上がりだが、あまり良くないように感じられた。ストレートは常時135キロ〜138キロで、最速140キロ。何より変化球がすべて引っ掛け気味。120キロ前後のスライダーが大きく曲がりすぎてしまい、明らかにストレートとスライダーの腕の振りがわかってしまう感じだった。ここで柳川はフォームを修正。「開き気味でしたので、開きを抑える感覚で投げました」という感覚で投げると明らかに変わった。  3回になって、140キロを超えるボールも増えて、最速143キロをマーク。また楠城徹監督からのアドバイスで、スライダーを捨てて、カットボール、フォーク中心の配球。120キロ後半のカットボールは手元でぐいっと曲がり、精度の高い変化球だった。さらに120キロ後半のフォークも鋭く落ちて、三振を奪うことができていた。  すらりとした長身で、それでも体つきはがっしりしており、この一冬で5キロほど増量し、85キロへ。事前に調査していた以上の体格の良さがあり、6歩半のステップで、投げ込む投球フォームはバランスがよく、無駄のないテークバックの動き、フィニッシュ。意識を高く持って行っていることが分かる。  ストレートは計測を行ったすべての回で140キロ以上に達し、ストレート59球のうち、140キロ以上は24球、平均球速は138.05キロとドラフト候補に上がる右腕としては標準レベル。スピードガンが甘い球場によっては145キロはいってもおかしくないボールもあり、本人によると先発時では145、6キロが最速ということで、いつも通りの球速だろう。まだ素材型という印象だが、やはりこの半年間で先発投手として投げられるまでの準備はしてきたのが伺える投球だった。楠城監督は「ストレートが昨年よりも空振りを奪えるようになった」と高く評価。これまで144キロ右腕・山本 大揮がエースとして活躍。柳川が先発として投げる時は先発完投として考えていただけに大きな1勝となった。今、多くの高校生右投手が速くなっているが、191センチの長身から角度のある直球を投げられて、1試合通して140キロ以上を半数をマークできる。変化球も一定以上の精度の高さがある。まだ突き詰める課題はあるが、夏までドラフト候補として追跡されることは間違いないだろうと思わせる投球だった。
更新日時:2021.07.20

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