牧元 直道選手 (鹿児島商)
寸評
旧チームでは、2番・三塁手として出場。粘り強いバッティングと大きく足を引き上げるフォームが印象的。秋の鹿児島県大会では、5割を越す打率を残し活躍した。 (打撃内容) 身体は小さいのですが、大きく足を引き上げて強い打球を飛ばしてきます。ボールに食らいつく粘りと、ガッツがあるのが特徴です。 前足を軽く引き、グリップをあらかじめ捕手方向にグッと引いて構えます。そのため構えた時から、あらかじめ腰を捻った癖のある打撃フォームです。投手の重心が沈みこんだあたりで始動する、平均的なタイミングで動き出します。このタイミングで始動する選手は、ある程度の対応力と長打力をバランスよく兼ね備えた中距離ヒッターが多く、勝負強さを売りにします。彼も身体は小さいのですが、そういった強打が売りなのでしょう。大きく足を引き上げ、強く真っ直ぐ踏み込みます。真っ直ぐ踏み込んだ足元はブレないので、外角の球や低めの球にも食らいつくことができます。 あらかじめトップの位置にグリップを添えているので、速いボールに立ち遅れる心配はありません。ただここまできつく引いてしまうと、上半身に余計な力が入り柔軟性が損なわれてしまいます。それでも上からバットを振り下ろすシンプルな動作で、最後まで振り切ります。多少上下に目線がブレるのは気になりますが、上半身の動きはシンプルで大きなロスは感じません。 (守備・走塁面) 三塁手としては、小回りがききスピード感もあって、上手い部類の選手だと評価します。そのため新チームからは、もっと守備的負担の大きなポジションでの活躍をしているものと期待しています。一塁までも、右打者ながら4.35秒前後。これは、左打者に換算すると4.05秒前後と、かなりの俊足レベルになります。上のレベルで足を売りにできるのかは微妙ですが、充分に基準である4.2秒(左打者換算で)を満たします。守備・走塁面では、将来的に売りにできるレベルまで引き上げてくれるのではないかと期待します。
更新日時:2011.05.23
将来の可能性
ボールに食らいつく姿勢に貪欲さを感じ、守備・走力の可能性も感じさせます。そのため、大学・社会人などに進んでの活躍も期待される才能の持ち主です。 課題としては、もう少しリラックスして打撃の幅を広げたいところ。ただプレーで魅せる貪欲さが、普段の野球に取り組む姿勢にも結びついていれば、夏までの成長が楽しみ。ぜひ、その成長を確認したいと思わせるナイスガイでした。
更新日時:2011.05.23
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