遠藤友彦の人間力!

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第20回 全員野球で戦う2014年08月05日

【目次】
[1]全員野球とは?
[2]相手打者を観察する
[3]それぞれの立場で、それぞれの役割を全うするのが全員野球。

全員野球とは?

全員でプレーを盛り立てる

 全員野球という言葉をよく指導者も選手も使いますが、本当の意味を理解して使っているでしょうか。

 9人だけが出場し他の選手の出番がない場合、「全員野球じゃない」と文句をいう控え選手がいます。全員野球とは、全員が出場することではなく、全員が役割を持ちながら野球をするということです。

 私が指導するチームでは、必ず「全員野球」で試合をすることになります。ひとりたりとも無駄な選手はいなく、全員が戦力であり、やるべきことがあります。パズルのピースのように、ひとつでも欠けると作品は完成しません。

 試合に出ている選手の役割は説明する必要はありませんが、試合に出ていない控え選手のやるべきことや役割は何なのでしょうか。

 甲子園は18名の選手登録があり、18人が背番号をつけてベンチに入ります。例えば1番から9番までは試合に先発で出場するとします。あとの9人は控え選手として試合に貢献しなければいけません。

 チーム事情にもよりますが、控え選手の打ち合わけは、投手3名、捕手1名、内野手3名、外野手2名程度が一般的です。

 控え捕手の役割は、主力捕手が怪我したときに出場するのは当たり前ですが、ブルペンで二番手以降の投手を作り、万全の体制(フレッシュな状態)で登板させることです。球数を投げさせてウォームアップさせるのは当然ですが、二番手以降の投手はピンチで登板するので、メンタルの状態をベストに持っていくという大きな役割があります。

 ピンチで「大丈夫かな・・」という弱氣では勝負になりません。ブルペンで投球しているときに捕手から投手にかける言葉が重要です。

「よっしゃ、いい球来ているぞ!」
「お前なら、大丈夫!!」

 精神的に乗っていけるような言葉がけをしながら投手の心を高揚させます。かかり過ぎで登板してもいけないので、「冷静に燃える」ような心にできればベストです。メンタルだけではなく、投球数のコントロールも大事になります。私が社会人野球時代、ブルペン捕手をしていたときに、二番手以降の投手はとにかく投げたがります。ピンチになればすぐに捕手を座らせて何球か投げ込みます。

「このタイミングでは監督は絶対に交代しない・・」

 そう捕手が思っても、投手は「俺かな・・」とすぐに投げたがるのです。初回からピンチで何度も作ることを繰り返せば、登板するときには100球以上投げてフレッシュじゃない状態で登板することも。これでは、持っている力が出せずにピンチで返り討ちにあうだけです。そういう経験を何度もした記憶があります。

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プロフィール

遠藤 友彦
遠藤 友彦(えんどう ともひこ)
  • 有限会社ゴーアヘッドジャパン(GAJ)代表取締役
  • ウガンダ国際交流実行委員会 会長
  • 札幌清田高校 ~ NTT北海道 ~ 有限会社ゴーアヘッドジャパン
  • 公立高校より社会人野球「NTT北海道」へ進み、16年間現役生活を送る。
    捕手として北海道ベストナインを3度受賞。都市対抗では、4年連続初戦本塁打の偉業を達成する。
    NTT北海道50年の歴史で、通算打率3割4分1厘は歴代4位の成績。
  • 引退後、平成17年春に自ら起業『ゴーアヘッドジャパン』を設立。
    野球塾を中心に、子どもの講座や、本氣塾、秘密塾などの大人向けの講座などを全国で展開している。
  • 北海道の野球の歴史を変えた、平成16年の駒大苫小牧高校野球部全国制覇の陰の立役者としても有名。「駒苫の知恵袋」として活躍した。
    弱者の戦いで、強者に立ち向かうメンタルの魔術師。
  • 講演活動も積極的に行い、年間200講演や社員教育を全国的に実施している。
    企業・異業種・教育関係・PTA・スポーツ関係など多岐に渡る。
  • 2008年1月に北海道で行われたウガンダ・北海道の国際交流事業を手がけ、ウガンダの少年を北海道に招待し、大規模な国際交流を成功させた。
    百年後の日本の未来を考え、志高い方々とともに活動している。
  • ■ 著書「考える野球」「日本を救う!当たり前基準」「鷲谷修也の挑戦
    通称「エントモ」と呼ばれている。
    ■ 座右の銘は、『流汗悟道』
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