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第31回 プロでも間違う守備・走塁の基本 高代延博著 東邦出版2015年05月23日

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書評

プロでも間違う守備・走塁の基本 高代延博著

 最近の阪神タイガースがあまりにも不甲斐ないので、関西出身の私としては「もう!何とかならへんの~」と言いたいところ、前WBC日本代表の内野守備走塁コーチ、今は阪神タイガースの内野守備コーチ(三塁コーチャーボックスに立たれています)をされている高代 延博さんの著書にであいました。

 高代コーチが指導している内容って一体どんなことなんだろうと興味津々で読み始めたところ、非常にわかりやすく解説されていて、技術面での「勘違い」や「間違っていたこと」がボロボロと出てきてビックリ!読んだからといって阪神タイガースが強くなるわけではありませんが(笑)、読むと技術指導の現場で役に立つことがたくさんありました。

 例えば「飛んでくるゴロに対して正面に入る」ことは基本ではあるのですが、すべてではないということ。シングルハンドでさばいたほうが良い打球に対して、正面に入る方が簡単な打球処理を難しくしてしまう、と高代さんはおっしゃっています。

 ジャンピングスローなども、できれば練習をしてできるようにしたほうがいい、とかケース別のベースの踏み方であるとか、「そんなことまで気を使っているのか!」と感心してしまいました(なにぶん技術面に関しては素人ですのでご了承いただきたく)。カットマンの入る位置などもすべてのケースが一直線になるとは限らないというのは新鮮な感じがしました。

 守備編では基本的なことから内野手、外野手のそれぞれのケースについて実践的なものを写真と、高代さんが実際に経験したケースを例に出して説明されており、走塁編に関してはスタート技術やベースランニング、そして普段の練習にも取り入れられる走塁練習などが紹介されています。

 ウォーミングアップの時には「下を見るな!」「目的地を見て走れ!」と、徹底したランニング指導をトレーニングコーチにお願いしていたとのこと。なるほど技術練習前からランニングの意識づくりは始まっているわけですね。高代さんがWBCの選手たちに懇願されて渡したという「走塁マニュアル」は何度も読み返して習得したいところです。その他に三塁コーチャー編、打撃編についても書かれています。

「高校球児に伝えたい」というだけあって、写真をつかって実に丁寧に書かれており、当然のことながら読むだけではなく「読んで実践!」が基本です。基礎的なことから知識を復習したい、さらにレベルアップした守備・走塁をしたいという指導者、選手の皆さんには参考になるのではないでしょうか。

(書評:西村 典子

高代コーチの走塁理論は以下のコラムでも確認できます!併せて読んでおこう!
日本一の三塁ベースコーチに聞く! 阪神・高代延博コーチが語る「チームで高める走塁術」
日本一の三塁ベースコーチに聞く! 阪神・高代延博コーチが語る「優秀な三塁コーチャーになるための実践法!」

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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