人間力×高校野球

 なぜ、あの場面であんなプレーが出るのだろうか、と感動を覚えるときがある

 たとえば、同点の9回裏、二死満塁、2―3。ボール球を投げにくい展開で、変化球をコースぎりぎりいっぱいに投げ込むピッチャー。彼にある力はどのようなものだろうかと。

 練習の賜物か? もちろん、それもあるだろう。しかし、そうした誰もが逃げだしたくなるような場面で腕を振れる。自分に自信を持てる要素とはいったいどういうものだろう。

〝人間力″
 僕はこの7年間、数多くの選手やチームを取材する中で、そうした目に見えない力が作用するということを実感してきた。

 表面にはない、人としてどうあるべきかという内面的な力が人生に生きていく。高校球児にとっては、それが野球の中に生きていく。人間力をいかに高めるかで野球選手としての本質を高めることにつながるのではないのだろうかと、僕は感じてきた。

 このコラムでは人間力と高校野球のつながりにスポットを当てていきたい。これまでに取材した、また、これから出会っていくであろう「人間力で高校野球を戦う者」たちの姿を追いかけて行こうと思う。

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