A2タイプ投手編
A2タイプの選手は、あらゆる動作を無意識のうちに手足の指先かつ、外側でバランスをとっています。また、ひざとみぞおちを直線的に扱うのも特徴であり、A1がクロスタイプと呼ばれるのに対し、A2はパラレルタイプと呼ばれます。プロでいうと岩隈久志投手、菊地雄星投手、松坂大輔投手などがこのタイプです。
今回も、それぞれの重要な局面ごとにポイントを整理してみましょう。
A2タイプのお手本といえるのが岩隈久志投手(シアトル・マリナーズ)
構え~テークバック
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※こちらの詳しいイメージはPCからご覧ください。
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体をすっと伸ばした状態で足を上げ、顔を正面に向けて真っすぐキャッチャーを見る。体の前サイドでグラブからボールを割り、両手を体の遠くにもっていくようにテークバックする。
接地~体重移動
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テークバックから胴体を曲線的にねじり、体の前サイドの軸で一気にスピンをするように回転する。このとき、両手とも手首を反るような使い方(背屈)をしている。
リリース
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グラブを持つ手を引きつつ、ボール側と入れ替えるようなイメージでリリースする。ひざの裏と背中(背番号)が引きあうような意識で投げると自然なかたちでボールが離れていく。
[page_break:フォロースルー]フォロースルー
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体重を前足に乗り込み、上体が大きくねじれるのがパラレルタイプの特徴。投球の最初と最後に、上に伸びあがるような形になるのもA2タイプならではの動きといえる。
[page_break:A2タイプのお手本、岩隈久志選手(シアトル・マリナーズ)から学べ!]A2タイプのお手本、岩隈久志選手(シアトル・マリナーズ)から学べ!
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まさにA2タイプのお手本といえるのが、今年からマリナーズに移籍した岩隈投手です。
無駄なねじりや力感がなく、A2やパラレルタイプの特徴である平面的な体の使い方を上手く行っています。自分の力の落とし所にきれいにはまっているので、見ている人に筋力的な動きを意識させません。
まず足を上げた時点でA2らしさともいえる「伸び」が見えます。テークバックで体の右サイドをスッと伸ばし、左足をついてから一気にスピンをし、最終的には左サイドが伸びている。リリースでも足先とひざ、背中がリンクして投げているので、自然な形でボールが離れています。力を発揮するためには上体をねじらなければいけないと思っている人も多いですが、A2タイプの選手にとっては「抜け」の原因ともなります。ぜひ岩隈投手のような、ムダのないフォームを参考にしてほしいと思います。