戦う心と身体をつくるクリーチャートレーニング
2013年春の選抜で優勝した浦和学院が、取り入れていることで話題になったクリーチャートレーニングについて、同校でコーチを務める田中昌彦さんに伺ってきました!
動物(クリーチャー)のように自然に関節を使う
▲田中昌彦コーチ
今回はクリーチャートレーニングの中でも代表的な種目をいくつか紹介します。それぞれに気をつけるべきポイントがあり、しんどくなっても姿勢が崩れないように注意します。動物(クリーチャー)のような自然な関節の使い方、特に股関節や肩甲骨を柔軟に使うことを意識しながら行うといいでしょう。
浦和学院では複数の種目を連続するように、どんどん流れのなかで行っていきます。習熟度やコンディションに合わせて、種目の構成を考えていくといいでしょう。
ライオン
▲写真1 ライオン
「ライオン」は四つ這いになって全身のバランスを整える種目です。
地面に手をついたら肩と腰の高さを揃え、目線をやや前方に向けます。足首や手首、肘などの関節を柔軟にしつつ、お尻を左右に振るような形で前に歩いていきます。ベタベタとした歩き方にならないよう、柔らかな動きを意識しましょう。(写真1)
ライオンジャンプ
▲写真2 ライオンジャンプ
まずライオンの基本姿勢を取り、四つ這いの形になります。このときにひざが伸びてしまわないように、肩と腰のラインを揃えます。(写真2)
▲写真3 ライオンジャンプ
太ももやお尻の力で地面を蹴りあげ、上で一瞬止まるような位置まで体を持ち上げる。このとき、肩甲骨を柔軟に使うことを意識しておきます。頭を下に向けるとバランスが取れなくなるので、目線を下げないように気をつけましょう。(写真3)
ラッコ
▲写真4 ラッコ
仰向けの形で手と足を地面につけます。足はつま先を浮かせ、かかとで体重を支えます。極端にお尻が上がったり下がったりしないよう、姿勢を真っすぐに保つ意識で行ないます。(写真4)
▲写真5 ラッコ
手足が同時に動かないよう、歩く要領で、それぞれ対角線の動きを行います。スピードはゆっくりでもいいので、滑らかな動きになるように行いましょう。(写真5)
ラッコジャンプ
▲写真6 ラッコジャンプ
まず、ラッコの基本姿勢を取ります。はじめの時点ではつま先が地面についていてもOKです。(写真6)
▲写真7 ラッコジャンプ
うまく腹筋を使いながら、一気に足を伸ばします。その後、再び一気に1の状態に戻し、この動きを繰り返していきます。このときに腹筋が使えないと左右均等な動きができず、つま先がしっかりと上を向かなくなります。(写真7)
クジャク
▲写真8 クジャク
ラッコの姿勢からスタートし、そこから片足を上に伸ばします。ここから最後まで、ひざが曲がらないように注意しましょう。(写真8)
▲写真9 クジャク
真横に向かって足を降ろし、地面と平行になる位置まで下げていきます。このとき、足を降ろしていくのではなく、股関節を開いていく感覚で行ないます。うまくできるとつま先が後ろ側を向いてきます。(写真9)
イモムシ
▲写真10 イモムシ
なるべくひざを伸ばした状態で前屈し、手を地面についていきます。柔軟性が足りなくて難しい場合は少し前方へ手をつくようにします。
(写真10)
▲写真11 イモムシ
ひざを進行方向へ向けたまま、手で前に進んでいきます。体が一直線になる、腕立て伏せの姿勢を取るところまでいったらストップです。(写真11)
▲写真12 イモムシ
手を固定し、ひざを伸ばしたままの状態で小刻みに足を進めていきます。初めの状態まで戻ったら、一度気をつけの姿勢を取って1回終了です。(写真12)
クリーチャートレーニングとは?
クリーチャートレーニングに不可欠な「呼動食心」の考え方
クリーチャートレーニングの効果・ポイント
クリーチャートレーニングを行うタイミング
田中コーチ、貴重なお話ありがとうございました!