Column

夏の甲子園から見る野球用具トレンド調査 2015年度版

2015.09.15

 第97回全国高校野球選手権大会では、決勝戦で東海大相模仙台育英を10対6で下し、45年ぶり2回目の優勝を果たしました。今回は、毎年恒例の甲子園で使われていた野球用具のトレンドを野球総合研究所で調査。その中で、2015年度のトレンドが見えてきましたので、お伝えします!

2015年甲子園では、ミズノの『スパイク』人気が再熱!

 今回の甲子園にて、最も履いている率が高かったスパイクは、ミズノであった。昨年の夏は、アシックスが35%、ミズノが32%であったが、今年は一転。シェア率42%と、ミズノが半数近い支持を得てスパイクシェア率、堂々の1位となった。昨今は、様々な機能が施されたスパイクが市場を賑わせているが、やはり選手が選ぶ際のポイントで、「フィット感」「軽さ」などを求めていることから、これらの重要視ポイントにマッチした商品が今後も支持を得る結果となりそうだ。

2015年秋季大会

このページのトップへ

[page_break:グラブ、バットの人気はいかに?]

グラブ、バットの人気はいかに?

 今大会は、伸びのあるストレートで好投を見せ、U-18代表にも選ばれた上野 翔太郎投手(中京大中京)や、圧巻の奪三振ショーでチームを80年ぶりのベスト8へ導いた成田 翔投手(秋田商)。フォークを武器に、U-18代表ではアメリカ相手に完封(試合レポート)する活躍を見せた佐藤 世那投手(仙台育英2015年インタビュー)、そして甲子園優勝投手であり、プロ注目の本格派左腕小笠原 慎之介投手(東海大相模)など、好投手の活躍が光る大会でもあった。さて、その中で、投手に選ばれたグラブはどこのメーカーのグラブであったのか。

 ここでも、ミズノが57%と驚異的な数字でシェア率1位を獲得した。また、2位のSSKは20%となっており、ミズノとの差は2倍以上。圧倒的な支持率をミズノが得ていたことがわかる。

また、野手のグラブを見てみると、こちらもミズノが49%で1位となっていた。また、2位は「その他」となっており、ここに名前が挙がっていないメーカーのグラブが使用されていたことから、これまでと違い球児が自分で選ぶ幅が広がっていることがわかる。

 ここまで、スパイク、グラブと人気のメーカーを紹介したが、続いてはバット。バットにおいても、上記のようにミズノが高い人気を誇っていた。1位のミズノが53%、2位のSSKが29%となっていた。甲子園出場選手の半数以上がミズノのバットを使っていることがわかった。

 今大会においては、ミズノが圧倒的なシェア率で支持されていたが、支持されるには、理由がある。多くの選手から選ばれる用具は、それだけ選手のニーズに合ったものであり、パフォーマンス向上が見込める用具だというわけである。スパイク、グラブ、バットの主要3部門でシェア率1位となったミズノ。昨年のスパイクシェア2位から、1位へと躍進した背景には、選手のニーズにより応えられるような商品開発努力があった。

 このように、より性能の良い用具が生み出されていくことで、選手たちのパフォーマンスにも変化が見られていくだろう。今後、良い用具を選び使うことで、選手たちが、さらに野球界を盛り上げてくれることに期待をしたい。

2015年秋季大会

このページのトップへ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.22

【埼玉】花咲徳栄は伊奈学園と、昌平は正智深谷と初戦で対戦<春季県大会組み合わせ>

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.23

【春季埼玉県大会】地区大会屈指の好カードは川口市立が浦和実を8回逆転で下し県大会へ!

2024.04.22

【九州】神村学園、明豊のセンバツ組が勝利、佐賀北は春日に競り勝つ<春季地区大会>

2024.04.22

【仙台六大学】東北高で4番を打った1年生・佐藤玲磨が決めた!東北工業大が“サヨナラ返し”

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.21

【神奈川春季大会】慶応義塾が快勝でベスト8入り! 敗れた川崎総合科学も創部初シード権獲得で実りのある春に

2024.04.22

【埼玉】花咲徳栄は伊奈学園と、昌平は正智深谷と初戦で対戦<春季県大会組み合わせ>

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.23

【春季埼玉県大会】地区大会屈指の好カードは川口市立が浦和実を8回逆転で下し県大会へ!

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!