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東都1部の新入生発表!プロ入りを狙える注目の新入生や、各大学の新入生のカラーなどを徹底解説!

2023.02.18

東都1部の新入生発表!プロ入りを狙える注目の新入生や、各大学の新入生のカラーなどを徹底解説! | 高校野球ドットコム
左から伊藤 櫂人、赤堀 颯、鈴木 泰成、村上 慶太、石川ケニー、仲井 慎

 各大学の野球部で今春に入学する新入生の発表が行われているが、東都1部の新入生が出そろった。各大学の注目の新入生の特徴や傾向を紹介したい。

駒澤大

 昨秋6位の駒澤大では、昨年、甲子園準優勝に大きく貢献した下関国際山口)の仲井 慎内野手の入部が最大の注目。昨夏はリリーフとして大活躍を見せたが、駒澤大ではどちらで伸ばすか。

 また、伝統的に岡山の強豪校の選手が入部する傾向にあるが、その中で、宇地原 丈智内野手(岡山学芸館)が中国屈指の遊撃手として注目されている。

 大阪桐蔭(大阪)からは遊撃手で活躍した鈴木 塁内野手も入部。東海大相模の巧打者・百瀬 和馬内野手も入る。甲子園出場経験者も多く、補強はトップレベルだ。

 小園 琉世内野手(福岡工大城東出身)が卒業し、遊撃手の争いも激戦となる。楽しみとなりそうだ。

【駒澤大の傾向】

下関国際の仲井など全国区の選手が例年より多く加入
・好遊撃手が多く入学し、遊撃手争いは激戦か

日本大

 昨秋5位の日本大の注目は、昨年セ・リーグの三冠王を獲得した村上 宗隆内野手(九州学院出身)の弟として注目された村上 慶太内野手(九州学院)。注目度が高く、日本大としても大砲型は希少価値が高く、首脳陣の期待も大きい。その他、上加世田 頼希内野手(敦賀気比)、榎谷 礼央投手(山梨学院)を含め、甲子園を経験している選手が多く入部した。

 激しい競争が予想される。昨年、日本大を取材した時、朝早くから下級生チームがレギュラーチーム入りを目指して必死に取り組むなど、日本大はとにかくよく練習する。こうした競争からチーム力を底上げしてほしい。

【日本大の傾向】

・甲子園組が多く入部
・注目は村上 慶太
・投手陣の顔ぶれは各大学でもトップクラス

亜細亜大

 昨秋4位の亜細亜大は、二刀流・石川 ケニー投手(明秀日立)、140キロ後半の速球を投げ込む右腕・辻田 旭輝投手(クラーク記念国際)などが入部した。

 特徴としては、甲子園組だけではなく、スケールの大きい選手が入部していることが挙げられる。チームは早期で敗退したが、将来が楽しみな逸材が入ったり、前嶋 藍捕手(横浜隼人)のように野球脳が優れた選手も入部するなど、うまくバランスを取っている。

【亜細亜大の傾向】

・スケール、将来性重視した亜細亜大のカラーが出た編成
・野球脳が高い選手も入部しており、バランスが取れている

青山学院大

 青山学院大では、東海大菅生(東京)の鈴木 泰成投手が注目となる。140キロ後半の速球は威力抜群で、スケールも大きく、4年後にドラ1を狙える器を持った投手ではないだろうか。

 大阪桐蔭の主将だった星子 天真内野手も加入した。将来的に青山学院大を担うリーダーになるかもしれない。渡部 海捕手(智辯和歌山)は、U-18代表も経験した強肩強打の捕手。2年夏には甲子園優勝を経験し、インサイドワークも優秀だ。

 他の選手たちもハイレベルで、見ていてワクワクさせられる。

【青山学院大の傾向】

・まさに少数精鋭
・入学予定者全員が逸材
・鈴木 泰成投手は4年後、ドラ1を狙える逸材

中央大

 秋2位だった中央大に、投手では埼玉県内でも有数の左腕だった伊藤 匠海投手(川越東)が入部。速球だけではなく、変化球の精度も高い。

 野手では、U-18代表の伊藤 櫂人内野手(大阪桐蔭)、安田 淳平外野手(聖光学院)が入部。2人ともに走攻守のレベルが高いだけに、どんな活躍を見せるか注目だ。

 その他、大型遊撃手の栗本 慎之介関東学園大附)など野手陣のポテンシャルも高い。

 中央大の新入生は多すぎず、少なすぎない人数でバランスが良い。選手の個性も豊かで、偏りがない。投手ならば、本格派、技巧派、大型投手もいる。野手でいえば、スラッガータイプ、三拍子タイプ、大型内野手タイプとしっかりと伸びれば、総合力が高いチームになるだろう。また順調に伸びれば、この世代から多くの野球継続者が現れるのではないか。

【中央大の傾向】

・投手、野手ともに将来性の高い選手が入学
・ポジションのバランスが良い
・多すぎず、少なすぎない、うまくいけば殆どの選手が野球継続できる可能性あり

國學院大

 昨秋1位の國學院大に入部した選手には、甲子園を経験した四国No.1左腕・冨田 遼弥投手(鳴門)、大型サイド・南澤 佑音投手(天理)と完成度の高い投手が多い。

 特徴としては野球をよく知っている内野手が多い。石川を代表する遊撃手として活躍した吉田 創登内野手(小松大谷)、U-18代表で、リーダーシップもある赤堀 颯内野手(聖光学院)、安定した遊撃守備と強打を誇る秋葉 皓介関東一)、二塁手として抜群の守備力を誇る米山 幸汰内野手(桐光学園)、スラッガータイプ・小久保 快栄内野手(明秀日立)も取り組む姿勢が丁寧だ。

 入部予定の投手、野手は能力の高さだけではなく、しっかりと自分の考えを口にできる選手が多い。國學院大の練習を見ると、1つ1つのプレーに対して対話が多い。特に連係プレーなどは、先輩、後輩関係なく意見を出し合う。活躍する選手は盛り上げ上手な選手や、活躍した選手をしっかりと立てるなど、一社会人として活躍するための準備をしっかりと行う。國學院大は主体的に行動できる選手を求めながら、個人の能力の水準は上がっているといえる。

【國學院大の傾向】

・甲子園出場経験者も多く、入学予定者の水準が高まった
・好遊撃手が多いのも他の大学にはない特徴
・主体的に行動ができる意識が高い選手も多い

 各大学ともに、新入学の選手のカラーが出て面白い。多くの選手が活躍して東都を盛り上げ、最終学年には多くの野球関係者に目が留まるような選手になることを期待したい。

(記事=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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