
東松 快征(享栄)、佐々木 麟太郎(花巻東)
今センバツの出場36校が決まった一方、選出されなかった3000以上の学校は23年春、夏の大会へ向かってスタートを切っている。悔しさを胸にリベンジを誓っているセンバツを逃した逸材たちを紹介したい。前編の今回は、北海道から東海地区までの逸材を紹介する。
【北海道】

熊谷 陽輝(北海)
北海の剛腕・熊谷 陽輝投手(2年)は、183センチ、98キロと恵まれた体格から、140キロ中盤の速球と、スライダー、カーブを投げ分け、ゲームメークを行う。昨年秋の全道大会4試合29.2回を投げ通算防御率は0.61。今年の南北海道では、プロ入りを狙える数少ない1人だけに夏までの成長を期待したい。
【東北】

三好 元気(聖光学院)、佐々木 麟太郎(花巻東)
昨年の秋季東北大会ベスト4だった聖光学院(福島)は、惜しくも選考に漏れた。前チームからレギュラーだった強肩強打の三好 元気外野手(2年)、俊足巧打で、勝負強い打撃を見せる高中 一樹内野手(2年)など、レベルの高い選手が多いだけに、さらにパワーアップすることを期待したい。
世代を代表するスラッガー・佐々木 麟太郎内野手(2年)を擁する花巻東(岩手)もセンバツを逃した。前チームからの経験者も多く、全国レベルで戦えるチームづくりができるか注目だ。
【関東】

杉山 遙希(横浜)、三井 雄心(浦和学院)
惜しくもセンバツ選出を逃した横浜(神奈川)に注目が集まる。エースの杉山 遙希投手(2年)は全国区の左腕で、投手としての完成度が高く、牽制技術、フィールディングなどに長けている。さらにパワーアップを遂げ、激戦区の神奈川を勝ち抜くことを期待したい。また、遊撃手の緒方 漣内野手(2年)、強打の萩 宗久外野手(2年)ら、能力の高い選手が、十分に実力を発揮できるようになれるか。
関東大会初戦で敗れた浦和学院(埼玉)にも好選手が多い。1年生スラッガー・三井 雄心内野手、140キロ中盤の速球を投げ込む月野 龍投手(2年)、完成度の高い投球を見せる本格派右腕・田中 樹人投手(2年)、完成度の高い投球を披露する左腕・伊藤 充輝投手(2年)がいる。
埼玉の実力校である昌平は、巧打の齋藤 陽貴捕手(2年)、遊撃手の金子 晄也内野手(2年)を中心とした関東トップクラスの攻撃力を持つ。花咲徳栄はまさかの秋季県大会初戦敗退に終わったが、実力としては埼玉県内でトップクラス。巧打強肩の柴田 樹捕手(2年)や、1年生ながら、レギュラーを任される石塚 裕惺内野手(2年)と期待の強打者が多い。
霞ヶ浦(茨城)の木村 優人投手(2年)も期待の145キロ右腕。関東大会に出場した成田(千葉)には、右サイドから常時130キロ後半の速球で勝負する齋藤 悠世投手(2年)がいて、投手としては関東地区でもトップクラスの完成度を誇る。
【東京】

高橋 蒼人(帝京)
準決勝で東海大菅生と死闘を演じた日大三は、安田 虎汰郎投手(2年)を中心に守り勝つチーム。パンチ力のある打者が揃い、夏に頂点を狙う。帝京は世代屈指の好投手へ育つ可能性がある高橋 蒼人投手(2年)、西崎 桔平投手(1年)と好投手2枚がどれだけレベルアップできるか。全国レベルの二松学舎大附打線を抑える投球術を習得していきたい。
【東海】

東松 快征(享栄)、笹尾 日々喜(愛工大名電)
享栄(愛知)の152キロ左腕・東松 快征投手(2年)が夏の甲子園出場に向けて燃えている。他にも、140キロ超え投手5人を擁する愛工大名電(愛知)が注目される。143キロ右腕・笹尾 日々喜投手(2年)、145キロ右腕・伊東 尚輝投手(1年)、143キロ左腕・大泉 塁翔投手(1年)、140キロ左腕・古谷 龍斗投手(1年)、144キロ右腕・島田 和明投手(2年)と力量は全国トップレベルだ。
その他にも東海地区は逸材が多く、春季大会での活躍が楽しみだ。
(記事:河嶋 宗一)