目次

[1]球数制限の採用に現場からの声は?
[2]トミージョン手術の第一人者によるアドバイスも


 野球人口の減少が問題視されている野球界で、ポニーリーグでは登録選手数が増え続け、少しずつ人気が上昇している。他の連盟にはない指導理念10か条のもとで、各チームが選手を指導することに加え、大会運営などが執り行われていることも、人気上昇の要因となっている。

 理事長に就任して4年が過ぎた元プロ野球選手、広澤克実理事長らを中心に、「選手ファースト」の考えのもと、大会ルールなどが設定されている。その最たるものが「球数制限」だろう。

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球数制限の採用に現場からの声は?



 近年、高校野球でも球数制限が設けられたことで、徐々に肩・肘を守るという意識は強まってきた。ポニーリーグでも意識は強く、かなり細かく設定している。

中学1年生 1試合60球(変化球禁止)
中学2年生 1試合75球
中学3年生 1試合85球

 ポニーリーグが掲げる「SUPER PONY ACTION 2020」に明示された球数制限。5月に開催された2022美津和タイガーインビテーション広澤克実杯全日本地域対抗選手権大会兼日本代表選手選考会では、ピッチスマートが適用され、1日の最大投球数が95球まで制限がかけられた。

 大会に参加していた選手らには「ストライク中心に投げられるようになりました」と技術に対する影響がある選手もいれば、「球数を気にすることで、無駄球を使わないので、身体の負担が減った」とフィジカルに対するプラスを感じた選手もいた。

 広澤理事長も球数制限のルールによって、選手たちが自身の投球に思考が伴ってくる意義を感じているようだった。

 「ポニーリーグに所属している限り、球数に対して意識してくれると思うので、配球も考えるはずです。技術が成長する中学生の時期に、考えてプレーしてもらえたらと思います」