悲願の初優勝を果たした仙台育英(日刊スポーツ_アフロ)

今年も様々なドラマが生まれた高校野球。宮城県高校野球の3大ニュースを厳選した。

仙台育英が悲願の「白河の関越え」


 最大のニュースはやはり、仙台育英が成し遂げた東北勢甲子園初優勝ではないだろうか。東北の高校が甲子園の決勝に進んだのは、春夏通じて13度目。何度も苦杯をなめたこの舞台で勝利し、深紅の大優勝旗がついに、「白河の関」を越えた。

 優勝決定後、JR仙台駅前は号外を求め集まった大勢の人で埋め尽くされた。地元テレビ局は、ナインを乗せた新幹線が「白河の関」付近を通過する瞬間を中継。杜の都は、“育英フィーバー”に沸いた。この快進撃は宮城県民のみならず、全国の高校野球ファンから注目を集め、須江航監督が優勝インタビューで発した「青春って、すごく密なので」という言葉は大きな反響を呼んだ。

 優勝を決定づけたのが、下関国際(山口)との決勝で飛び出した岩崎 生弥内野手(3年)の満塁弾。3点リードの7回1死満塁、真ん中高めの直球を捉え、左翼席へ放り込んだ。岩崎は昨年患った逆流性食道炎などの病を乗り越え高校最後の夏を迎えたが、県大会はメンバー外。それでも甲子園で背番号14を勝ち取ると、序盤は「代打の切り札」として活躍し、最終的にはレギュラーの座を奪った。選手層の厚さを象徴するようなヒーロー誕生劇だった。

 また主に4番を任された斎藤 陽外野手(2年)、4試合に登板し優勝の瞬間もマウンドに立った高橋 煌稀投手(2年)ら、投打ともに2年生の活躍も際立った。センバツ初優勝、夏の甲子園連覇など、次なる快挙の達成も予感させる戦いぶりだった。