歓喜の輪を作る大阪桐蔭ナイン 東京スポーツ:アフロ

 昨夏の甲子園ベスト4を近畿勢が占めたように近年の高校野球界では近畿地区のレベルの高さが際立っている。今年も高校野球の話題の中心となった近畿地区の3大ニュースを紹介していきたい。

大阪桐蔭が三冠達成


 高校野球には明治神宮野球大会、春、夏の甲子園、国体と日本一になれるチャンスが4回ある。今年の夏が最後だった星子 天真主将(3年)らの大阪桐蔭(大阪)は、夏の甲子園以外のタイトルを全て獲得して、2012年、2018年に続いて同校では3度目となる全国三冠を成し遂げた。

 過去2回は春、夏の甲子園と国体によるものだったが、星子世代は明治神宮野球大会で初優勝。センバツでも圧倒的な強さを見せて二つ目のタイトルを獲得した。

 春の近畿大会決勝で智辯和歌山(和歌山)に敗れ、公式戦無敗を飾ることはできなかったが、夏の大阪大会を勝ち抜き、甲子園でも準々決勝まで勝ち進む。3度目の春夏連覇に期待がかかったが、下関国際(山口)に逆転負けを喫して、頂点にたどり着くことはできなかった。

 優勝候補本命の敗退に世間は揺れたが、国体では強さを発揮。夏の甲子園を制した仙台育英(宮城)を準決勝で下して、見事に優勝で締めくくった。

 松坂 大輔投手(元西武、レッドソックスなど)を擁した1998年の横浜高(神奈川)以来となる四冠にこそ届かなかったが、この1年の成績は特筆すべきものと言える。

 前田 悠伍投手(2年)が主将を務める今秋からの新チームも明治神宮野球大会で連覇を達成。来年こそは先輩たちが成し遂げられなかった四冠を達成できるかに注目したい。