平野大地、前田悠伍、東松快征、仁田陽翔

 来年のドラフトは、高校生、大学生ともに近年稀に見る大豊作と呼ばれている。今回は23年イチオシの速球派投手8人を紹介したい。

前田 悠伍投手(大阪桐蔭


前田悠伍(大阪桐蔭)

 明治神宮大会で快投を見せた時から23年のドラフト候補として注目されてきた。今年も秋季大阪大会の準々決勝以降から合計20回 31奪三振 四球0 防御率0.00の快投を見せている。140キロ後半の速球に加え、鋭い変化を見せるチェンジアップ、カットボール、スライダーなど変化球の切れ味も鋭く、牽制も巧み。23年のドラフト1位候補どころか、今年のドラフトでも、1位指名できるほどの実力はあった。来年は完全無敵の投手へ成長するか、注目だ。

東松 快征投手(享栄


東松快征(享栄)

 前田に強烈な対抗心を見せる149キロ左腕。来年のドラフト候補や、今年ドラフトに指名された投手を見てきたが、直球の強さは世代トップクラス。前田のキレキレの直球と違い、砲丸のような直球。スライダー、カーブ、ツーシームといった各種の変化球も悪くない。ただ気になるのは、強豪校クラスになると、粗さが見え、なかなか勝ちきれないこと。その点になるだろう。

仁田 陽翔投手(仙台育英


仁田陽翔(仙台育英)

 しなやかな腕の振りから繰り出す常時140キロ前半、最速147キロの直球で圧倒する好左腕。素材そのものは、トップレベル。150キロに到達する可能性は十分にあり、今年も仙台育英は投打に逸材が多い。ドラフト上位候補を狙える投手ではないだろうか。この秋は以前と比べると登板機会も増え、厳しい場面で投げることも多くなった。明治神宮大会出場を決めており、現時点では最注目の投手といえる。

平野 大地投手(専大松戸


平野大地(専大松戸)

 プロ入り投手を多く輩出する専大松戸でもスケールは歴代No.1と呼ばれる大型右腕。この秋の市立船橋戦で最速151キロ、平均球速143.85キロをマーク。ドラフト候補に挙がる右腕で、これほどの球速を出す投手はなかなかいない。速球だけではなく、スライダー、カーブの精度も高い。フォークは未完成であるが、相手打線の相性を見て、直球主体、変化球主体の配球を瞬時に判断できる投球術もある。投球フォームもヤクルト・奥川 恭伸投手(星稜出身)に似ているなど、どんな実績を積み重ねるか楽しみだ。

宮國 凌空投手(東邦


宮國凌空(東邦)

 最速140キロ後半の速球と切れのあるスライダーで勝負する東海地区No.1右腕。高い潜在能力を秘め、2年夏までは失点する試合も多かったがここにきて安定感が出てきた。エースとして臨む秋季東海大会では、どんな投球を見せるか。

松石 信八投手(藤蔭


松石信八(藤蔭)

 体をうまく使った投球フォームから繰り出す140キロ後半の速球は威力抜群。プロのスカウトが好む素材であることは間違いない。明豊など多くのライバルがいるが、この1年はエースとして躍動した投球を見せて、評価を高めることを期待したい。

武田 陸玖投手(山形中央

 山形県内では140キロ台の速球を投げる左腕として注目されていたが、この秋は140キロ中盤を連発しており、120キロ後半のスライダーもキレがいい。総合力は全国トップクラスで、体も大きくなっている。更にスケールアップすれば、ドラフト上位候補もありえるだろう。素材としては、同校OBの横山 雄哉投手(元阪神)のような投手に育っていてもおかしくない。

武内 涼太投手(星稜


武内涼太(星稜)

 中学時代から注目を浴びてきた本格派右腕で、体全体を使った投球フォームから繰り出す常時140キロ〜145キロの速球はかなりの切れ味があり、見ていておっと思わせる。総合力を高め、要所で140キロ後半の速球で圧倒できる投球ができると、ドラフト上位候補へ成長する可能性を持っている。

(文=河嶋 宗一