今年の高校生はドラフト的にいえば、小園 健太投手、森木 大智投手、風間 球打投手3投手をめぐって誰がNO.1なのか?と議論になったが、三者三様で意見が分かれるほどハイレベルな争いだった。19年は奥川 恭伸星稜-東京ヤクルト)投手、20年は高橋 宏斗中京大中京-中日)がダントツだった。ただ今年は違う。3人のそれぞれの魅力について語っていきたい。

 まず小園についてはカットボールなど高速変化型の変化球を巧みに使い分ける高校生として異次元なレベルに達した投手だった。プロの投手が身につける投球術をすでに身につけている。

 正直いえば、2005年〜2010年のプロ野球ならば、現時点のスキルでも高卒1年目で5勝〜10勝前後を投げられる最高評価をしていた。例を挙げると、2007年の世代トップクラスの右腕として騒がれた唐川 侑己投手(成田-千葉ロッテ)が1年目から5勝、81.2イニングを投げたが、どう見ても小園が上だ。

 ただ現代のプロ野球はかなり投打ともにレベルが上っており、その点についてはストレートの強さが物足らないと感じがした。小園の投球は高校生に対してまさに手玉に取るような投球。そうした投球ができるようになった時、先発ローテーションとして1年間活躍できるのではないだろうか。

 風間は圧倒的な球威、角度、平均球速の高さ。平均球速については147、8キロを投げるという高校生として異次元で、大学、社会人を含めてもトップクラス。フォーク、カーブ、スライダーなど変化球の精度も素晴らしい投手だ。

 ただ投手として必要な細かな技術。その点についてはまだ見劣るところがあり、まずはじっくりと基礎を身につける必要があり、本格化するのは3年目以降だ。そういった点ではソフトバンクは良い環境といえる。

 森木はすべてにおいてグレード。小園のように変化球の種類が多いわけではなく、そういう技巧派的な投球をするわけではない。風間のように150キロ中盤を投げるわけではない。

 ただどの試合も140キロ後半〜150キロ前半の速球を投げ、さらにスライダー、フォーク系はもちろん、カーブが実にいい。この3人の中で最も使えている。森木はインタビューでカーブに自信を持っている様子だった。

 森木は打撃もかなりよく、DH制がないせ・リーグにおいては大きなアドバンテージになるかもしれない。

 願わくはこの3人がそれぞれの球団でエースになること。球界のレベルはさらに上がり、もっとファンも増えるのではないだろうか。

 ぜひプロの世界でさらに羽ばたくことを期待したい。

(文=河嶋 宗一