関東一の1番・中堅手を引き継ぐ素質



井坪陽生(関東一)

 関東一の1番・中堅手と言えば、抜群の身体能力で甲子園を沸かし、2015年の4強進出に貢献したオコエ 瑠偉外野手(現楽天)や、オコエをしのぐ俊足で甲子園を沸かし、19年の8強進出に貢献した大久保 翔太外野手(現新潟医療福祉大)など、強烈な印象を残した選手がいる。井坪も、彼らに並ぶ可能性を秘めた選手だ。

 ただ井坪の場合、チームで一番長打が期待できる打者であり、本来なら3番か4番という感じもする。その点について米澤監督は、「考える子で、4番だと結果が出ないのです」と言い、井坪も、「1番がしっくりくる」と言っている。1番は、井坪の積極性を引き出す打順であり、それがチームの活力にもなっている。

 秋季都大会は準決勝で二松学舎大附に1対6で敗れ、井坪もこの試合、3打数0安打、1四球に終わった。それでも米澤監督は井坪について、「我慢することを覚えました」と、成長を認める。2022年、井坪は1番打者のままなのか、それとも中軸を打つのかは、分からない。それでも、関東一が3年ぶりに甲子園に行くためのキーマンであると同時に、投打二刀流で東京の高校野球を沸かす存在であることは確かだ。

(記事:大島 裕史)