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大阪桐蔭の4番、甲子園優勝捕手など強豪校で活躍を見せる19年のU-15代表の現在地

2021.12.10

 2013年、侍ジャパンが発足されて8年。トップチームだけではなく各カテゴリーも注目を浴びている。特にU-15代表選手は、多くの選手が強豪校へ入学しており、その注目度はトップクラス。今回は松山開催で3試合連続コールド勝ちを収め、アジア制覇を果たした19年のU-15代表について迫っていきたい。

大阪桐蔭の4番、甲子園優勝捕手など強豪校で活躍を見せる19年のU-15代表の現在地 | 高校野球ドットコム
海老根優大(大阪桐蔭)、福原聖矢(東海大菅生)

 海老根はU-15代表では4番打者として活躍し、ホームランも放った大型スラッガーだ。大阪桐蔭に進学し、台頭するのは2年秋から。主に4番を打ち、神宮大会ではホームランを放ち、さらに抜群の強肩を披露している。世代を代表するスラッガーとして結果を残し続けることができるか。

 智辯学園の酒井は主将となり、経験が少ない選手たちを引っ張る立場となった。新チームでは主軸をうち、攻守でチームを牽引している。打者としても打球速度があり、守備においても視野の広さを感じる。

中学時代、投手として活躍した尾崎は九州国際大附では遊撃手に転向した。もともと投手ということもあって、送球は鋭く、打撃もしぶとさがある。

 岡西は、2年生から智弁和歌山の主軸打者として活躍。見事に甲子園優勝を経験した。

 渡部も正捕手として活躍し、甲子園では攻守で力を発揮し、優勝を経験した。春連続出場を狙った秋季大会では県準決勝で敗退。最後の夏へ向けて、レベルアップを目指している。

 福原は2年連続でU-15代表入り。中学時代から走攻守でセンスが揃ったプレーヤーで、東海大菅生に入学すると、1年夏から公式戦に出場し、都大会・西東京併せて計3回優勝を経験した。甲子園に2度出場し、抜群の強肩と俊足、打撃技術を発揮するう逸材として評価を上げている。

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マーガード 真偉輝 キアン(星稜)、玉城陽希(横浜)

 当時、日本代表では主軸打者を任された井坪は1年秋に4番を任されるなど期待が大きい打者だった。その後は上級生の台頭もあり、ベンチ外となったが、2年秋は投手、主軸打者という立場で牽引し、早稲田実戦では本塁打を放ち、徐々にポテンシャルの高さを発揮しつつある。

 西田は2年秋から登板機会が増えた。長身で左スリークォーター気味から繰り出す常時130キロ前半のストレートと、曲がりが鋭いスライダーで翻弄する技巧派左腕。来春以降は重要な場面で活躍できることを期待したい。

 壽田(すだ)は1年秋から主軸となり、この秋は4番に座り、早稲田実業内ではチームトップクラスの本塁打を記録。西東京を代表するスラッガーだ。日大三に進んだ浅倉は新チームから4番に座り、國學院久我山戦で本塁打を放ち、パワーを発揮している。

 横浜に進んだ玉城は主軸打者としてこの夏の甲子園に出場。高い打撃技術で安打を量産する。慶應義塾に進んだ宮原も強烈な打球を飛ばすスラッガーとしてチームを牽引。来年の神奈川を代表する強打者だ。浦和学院に進んだ大勝はまだ出場機会は少ないが、冬の練習では、Aチームの練習に加わり、ベンチ入りを狙っている。

 マーガードは恵まれた体格から投げ込む140キロ前後の快速球を武器に、北信越大会準優勝に大きく貢献した。近大附に進んだ前田は速球派右腕として存在感を示し、来年の大阪大会では注目を浴びる存在となりそうだ。田上も1年夏から主力投手として活躍する142キロ右腕だ。

(記事:河嶋 宗一

[page_break:19年U15代表選手一覧(出身チーム、進学先付)]

【代表選手】
田上 遼平外野手(世田谷西リトルシニア)慶應藤沢
前田 尚哉投手(東練馬シニア)近大附
岡西 佑弥内野手(橿原ボーイズ)智辯和歌山
酒井 優夢内野手(橿原ボーイズ)智辯学園
仲宗根 大斗投手(安仁屋ヤングスピリッツ)沖縄尚学
尾﨑 悠斗内野手(糸島ボーイズ)九州国際大付
西田 稀士郎投手(佐賀フィールドナイン)浦和学院
マーガード 真偉輝投手(宜野湾ポニーズ)星稜
玉城 陽希捕手(中本牧シニア)横浜
宮原 慶太郎内野手(東練馬シニア)慶應義塾
渡部 海捕手(住吉ボーイズ)智辯和歌山
大勝 朱恩内野手(浦和シニア)浦和学院
福原 聖矢捕手(安仁屋ヤングスピリッツ)東海大菅生
八谷 晟歩内野手(佐賀フィールドナイン)浦和学院
壽田 悠毅内野手(世田谷西リトルシニア)早稲田実業
浅倉 大聖外野手(世田谷西リトルシニア)日大三
海老根 優大外野手(京葉ボーイズ)大阪桐蔭
井坪 陽生外野手(八王子シニア)関東一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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