今年の戦国東都一部は野手豊作年!そして大学生トップクラスの好投手も集結!
赤星(日本大)、福山(駒澤大)、古賀(中央大)、山本(國學院大)、佐々木(青山学院大)、田中(亜細亜大)
戦国東都と呼ばれる秋季東都大学野球一部リーグが9月13日から開幕する。今回はさらに東都が見たくなるよう、一部6チームの注目選手を紹介していきたい。
【國學院大】
春の東都を盛り上げた選手としては山本ダンテ武蔵(大阪桐蔭出身)ではないだろうか。この春は、大ブレイク。打率.390、5本塁打、16打点の活躍で、二冠王を獲得。ダンテは、初本塁打から自信を持って打席に立つことができるようになり、配球の読みも冴え、結果を残せるようになった。さらに大学選手権でも本塁打を放ち、評価を大きく上げた。8月に取材した時、さらに身体が大きくなったダンテの姿があった。優勝を目指し、打席に立つダンテに注目したい。
福永 奨(横浜出身)は、春のリーグ戦で14打点をマークした強打の捕手。春のリーグ戦前で取材した時、大卒プロへ向けて、打撃でアピールすることを語っていたが、有言実行を果たした。強肩で、インサイドワークも上手く、人間的に申し分ない。
川村 啓真(日本文理出身)はこの春、首位打者を獲得した左の巧打者で、バットコントロールは大学生の中でもトップレベルのものがある。この選手が2番に控える國學院大打線は恐ろしい。
1番・山崎 晃太(宇都宮工出身)は身体能力も非常に高く、強打の核弾頭としてチームを牽引。4番・瀬戸 成一郎(鳥取城北出身)もパワフルな強打者だ。
ベストナインを獲得した1年セカンド・伊東 光亮(大阪桐蔭出身)はフットワークが軽快な二塁守備とインサイドアウトで振り抜く打撃が魅力の好打者だ。
池内 瞭馬(津商出身)は140キロ中盤の速球、切れの良い変化球を武器にゲームメイクができる実戦派右腕だ。主に中継ぎとして活躍する技巧派左腕・楠茂 将大も頼もしい存在だ。
坂口 翔颯(報徳学園出身)は、高校時代から注目を浴びてきた右の速球投手。この春は主に中継ぎ投手として活躍を見せた。140キロ中盤の速球、切れのあるスライダーは東都の中でも上位だ。
【中央大】
古賀 悠斗(福岡大大濠出身)は春のリーグ戦で3本塁打。8月の取材でプロ志望を表明。強打の捕手として大きくアピールを見せていきたい。
森下 翔太(東海大相模出身)は、東都一部通算5本塁打をマーク。ポテンシャルは、今年の大学生3年生の中でもトップレベルのスラッガー。森下は「このシーズンがとても重要」と語る。
野手は精鋭揃いで、ベストナインを獲得した大型外野手・中田 悠斗(藤枝明誠出身)、高橋 隆慶(明秀日立出身)は今春3本塁打をマーク。飛距離はチームトップクラスで、この秋はドラフト候補に名乗りを上げるためにも重要なシーズンとなる。
東都屈指の遊撃手・中川 拓紀(宇治山田商出身)もヒット性の打球を次々と阻止する。
皆川 喬涼(前橋育英出身)は高校時代から注目されてきた実戦派右腕。140キロ中盤の速球、切れのある変化球で打たせて取る投球を見せる。ラストシーズンでは過去最高の投球ができるか。
西舘 勇陽(前橋育英出身)は、140キロ後半の速球を投げ込む右の速球派。主にリリーフとして活躍を見せてきた。この秋も飛躍が期待される。
[page_break:青学大]【青学大】
泉口 友汰(大阪桐蔭出身)選手は抜群の守備力と安定したバットコントロールが光る好打者。春のリーグ戦でも勝負強い打撃を発揮した。
佐々木 泰(県立岐阜商出身)はこの春、4本塁打を記録し、この秋も本塁打量産に期待がかかる。
またパワーならば東都リーグ屈指のスラッガー・片山 昂星(東海大菅生出身)、好打者・山田 拓也(東海大相模出身)の3年生コンビ、高校時代にU-18代表を経験した井上 大成(日大三出身)も復活に期待がかかる。
春では防御率1.52をマークした松井 大輔(県立岐阜商出身)も140キロ中盤の速球、切れのある変化球でゲームメイクする実力派。プロ注目右腕・森圭名(富山第一出身)はこの春、3勝をマーク。安定して150キロ前後を計測する速球能力の高さは魅力的だ。
【亜細亜大】
右田 稜真(二松学舎大附出身)選手は春、打率.351をマークし、期待の大型外野手として活躍。
さらに田中 幹也(東海大菅生出身)は、1年生から大学ジャパンを経験。春のリーグ戦でも巧打ぶりを発揮。東都を代表する遊撃手としてこの秋の活躍が楽しみだ。
松本 健吾(東海大菅生出身)は下級生の時から活躍を見せる実力派右腕。多くの勝利を導くことができるか。サイドスロー気味のフォームから140キロ後半の速球を投げ込む岡留 英貴(沖縄尚学出身)にも注目だ。
[page_break:駒沢大]【駒沢大】
エースの福山 優希(八戸学院光星出身)は春のリーグ戦で84回を投げ、3勝をマーク。一部残留に大きく貢献した。140キロ前半の速球は伸びがあり、制球力も抜群。完成度の高さは東都大学野球でもトップクラスだ。
鵜飼 航丞(中京大中京出身)は3本塁打10打点の活躍。5月10日の東洋大戦のサヨナラ打など、ここ一番の活躍が光る。鵜飼以外にも能力が高い野手が揃っており、主将で大型遊撃手の新田 旬希(市立呉出身)はラストシーズンに勝負をかけたい。
【日本大】
一部昇格を決めた日本大は2人のプロ注目選手がいる。
まず赤星 優志(日大鶴ヶ丘出身)は150キロ前後の速球、スライダー、チェンジアップを駆使して、粘り強い投球を展開できる実力派。ピンチでも冷静なマウンド捌きで抑えることができる。実力としては東都一部の投手の中でもトップクラスで、秋のアピール次第では一気に上位に入る可能性がある。
峯村 貴希は、木更津総合時代から注目を浴びてきた大型遊撃手で、今春のリーグ戦では打率.322をマーク。走攻守三拍子揃った遊撃手だ。プロ入りに期待がかかる。
杉本 幸基(大垣日大出身)は第2戦に任される投手で、140キロ後半の速球を投げ込む。実力的には来年のドラフト候補に挙がってもおかしくない。
(記事:河嶋 宗一)