今年の夏甲子園は2006年以来の2回戦敗退となった大阪桐蔭。痛恨だったが、大阪桐蔭にとっては更に強くなることを予感させる負けだった。もちろん新チームの大阪桐蔭も強力である。


バッテリーは強力


 新チームの大阪桐蔭の強みとなるのは、188センチの大型右腕・川原 嗣貴、正捕手の松尾 汐恩が残るということだ。川原は左足に全体重を乗せて強く腕を振るフォームから繰り出す140キロ前半の速球は威力抜群。変化球の精度も高く、春の近畿大会、夏の大阪大会、甲子園と経験を積んできた。悔しい経験もかなり味わってきた男が精神的に一皮剥ければ大エースとして期待できそう。

 また右腕・別所 孝亮も、140キロ中盤の速球があり、夏の大会の投球はセンバツ時よりも収まりがいい投球ができるようになっていた。

 甲子園ではベンチを外れたが、桐生ボーイズ時代から評判だった大型左腕・川井 泰志も、フォーム、メンタルともに万全の状態で臨めば、簡単に打ち崩せない投球が期待できるだろう。長身右腕、速球派右腕、左投手の3枚がいるのは心強い。

 大阪桐蔭はベンチに入っていない下級生投手も強力と評判だ。秋の大阪大会でその陣容は明らかになるだろう。引き続き注視していきたい。

 その投手陣をリードすることになる松尾も、近畿大会、大阪大会、甲子園と厳しい試合をくぐり抜けてきた。打たれることもあったし、逆転負けも味わった。全国的に見て、これほどの経験値を積んだ2年生捕手はいない。近江戦の敗戦も松尾の成長に大きくつながると信じている。

 力量としては来年の高校生を代表する捕手といっていい。細身ではあるが、甲子園のバックスクリーンに打ち込むパワーと技術力。スローイングタイム1.8秒台の強肩。1つ1つのスキルは目を惹くものがある。

 ただ勝てる捕手になるには、夏の大会で苦しんだ場面を糧にして、勝つリードを実践できるか。もちろん、大阪桐蔭投手陣もピンチの時こそ冷静な心境でベストボールを投げられることが求められる。

 大阪桐蔭バッテリーの真価が問われるのは、勝ち進んで、強豪校と対戦した時、あるいは近畿大会まで勝ち進んだ時ではないだろうか。