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こうして報道されていることについて

高校時代の菊地 彪吾(金足農)
菊地自身、甲子園6試合戦った実感はあるが、セミがいたことで、高校野球ファンにより鮮明に「菊地 彪吾が甲子園で躍動したプレーを見せた選手」と強烈に印象づけた。セミがついたままプレーさせたことは地上波の高校野球特集番組にも放映されて話題となった。
その反響は大きかった。
「そもそもセミがついていることも分からなかったですし、試合後に気づきました。それでも、当時、チームメイトからは何も言われなかったのですが、周りの方からの反響は大きかったですね。試合後は記者の方に囲まれて、聞かれて驚きました。あんなに多くの方に聞かれる経験も初めてでした。
秋田に戻ってからはテレビを見ていた友達からよく言われました。八戸学院大に進んでからもそのことを聞かれますし、前もこの件で放映されて、友達からLINEで見たよという連絡ももらいました」
こうした報道について菊地はありがたいと思っている。
「甲子園出場して3年経ちますが、まだ僕のことを覚えてくれることは大変ありがたいですし、このように報道いただけるとことも嬉しいことです。セミのおかげだと思います」
八戸学院大に進んだ菊地は3年生となり、メンバー入りを目指して奮闘している。卒業後は何らかの形で野球を続けていきたいと思っている。
「金足農に進んだのは自分の中で大正解でした。それぐらい大きな選択です」
なぜ金足農の3年間は正解といえるほど大きかったのか。今度は吉田 輝星やチームメイトの関係性に迫っていきたい。
(取材・文=河嶋 宗一)