1991年夏に甲子園初出場初優勝した大阪桐蔭。全国トップクラスのスラッガー・投手を擁して勝ち上がるようになったのは2005年夏からだ。

 ここから甲子園で勝ち進む時は必ず怪物打者がいること。それも高確率でプロで活躍をしている。こうした象徴的な活躍も含めて、

大阪桐蔭=怪物打者

その図式が成り立った。

 まずは2005年の平田 良介選手。独特の構えからは憧れの中村紀洋選手のようで、2年春のセンバツ・二松学舎大附戦でバックスクリーン弾を放つ。そして3年夏には藤代戦で、大会初本塁打を放ち、東北戦で1試合3本塁打を記録した。甲子園通算5本塁打。この年をきっかけに大阪桐蔭の注目度は一気に上がった。

 そして平田とともに甲子園に出場した中田 翔も05年夏の活躍で、怪物1年生と印象づけた。

 まず1年夏の春日部共栄戦で本塁打を放ち、衝撃デビュー。投手としても好リリーフを見せた。

 2年夏の甲子園の横浜戦で本塁打を放ち、さらに3年春のセンバツでは佐野日大戦で2打席連続弾を放った。最後の夏は4番エースという立場でプレーし、決勝戦に敗れたが、改めて打者としても怪物、投手としても優秀なプレーヤーだった。8月20日、プロ14年目にして、巨人に移籍。再起を図ることを期待したい。

 2008年の浅村 栄斗は歴代の大阪桐蔭の右打ちショートの中でも最も打てる選手だった。

 下級生の時からベンチ入りするが、浅村にとって初めての甲子園が2008年夏の第90回大会だった。初戦から安打を重ね、2回戦の金沢戦で2本塁打を放ち、大きく注目を浴びた。結果、この大会では29打数16安打、2本塁打4打点の大活躍で、二度目の夏の甲子園優勝に大きく貢献した。浅村プロ入り後、1530安打、通算222本塁打と、大阪桐蔭出身の選手では1、2を争う活躍を見せている。

 2013年の森 友哉選手も挙げられる。森は大阪桐蔭の選手の中では歴代最多タイとなる4度の甲子園に出場。まず2012年センバツでは健大高崎戦で初めて本塁打を放つ。

 12年夏になってさらに打撃に凄みが増し、3回戦の済々黌戦で大竹 耕太郎(現・ソフトバンク)が投じたインコースを弾き返して本塁打を放ち、準々決勝の天理戦では、先頭打者本塁打と強烈な印象を与えた。さらに2013年夏の甲子園では日本文理戦では右、左に本塁打を放ち、甲子園では計5本塁打を放った。森は甲子園で放った本塁打もどれもすごく、森の技術の高さがなければ打てないと思わせる本塁打が本当に多かった。

 2017年~2018年にかけて甲子園で活躍した藤原 恭大選手も凄かった。藤原選手は、森や根尾 昂と同じく大阪桐蔭出身の選手として最多タイとなる4度の甲子園に出場。センバツ決勝で先頭打者本塁打を含む2本塁打を放ち、優勝に貢献。さらに3年夏の甲子園では2回戦の沖学園戦と準々決勝の浦和学院戦で2本塁打。ここぞという時の爆発力は凄いバッターだった。同じく根尾も決勝戦の本塁打など最後の夏で計3本塁打を記録した。

 この夏の甲子園では東海大菅生戦で3本塁打を記録した。今年のレギュラーから先輩たちに並ぶ本塁打数を稼ぐスラッガーは現れるのか、大いに注目したい。

(文=河嶋 宗一