愛知県の高校生などの将来の進路については、元々より比較的県内完結型も言われている。それは、どういうことかと言うと、例えば県内の進学校と言われているところで、そこそこの成績であれば、よほどの成績優秀者ではない限り、敢えて東大や京大にチャレンジするよりも、「家からも通えるもんで、名大にしときゃあ」という考えの親も多いということだ。その後も、名古屋に拠点を置く大企業へ就職していくのが、無難な人生設計とも言われている。

 その傾向は、野球での進学先としても、同様のことがなきにしもあらずだという気もする。もちろん東京六大学や東都大学野球、あるいは首都大学野球連盟や関西の学校へ進学して野球を続けて活躍している選手も少なくはない。だけど、敢えて無理して首都圏の学校でやらなくても、「愛知大学リーグでちゃんとやっとったら、広島の栗林 良史(杜若→中京大→トヨタ自動車)や巨人の山本 一輝(東郷→中京大)みたいにプロにも行けるかもしれんがね」という思いもあるのも確かだ。

 愛知県完結型のプロ入りということで言えば、古くは、平野 謙(犬山→名商大→中日→西武)や岩瀬 仁紀(西尾東→愛知大→NTT東海→中日)、浅尾拓也(常滑北→日本福祉大→中日)などの例もある。現役でも祖父江 大輔(愛知→愛知大→トヨタ自動車→中日)、田島慎二(中部大一→東海学園大)などがいる。もちろん、昨年の高橋 宏斗(中京大中京)はじめ、石川 昂弥(東邦)や堂上 直倫(愛工大名電)のように、高い評価で高校から中日入りという例もある。

 それらは別格として、ここでは、愛知大学野球リーグで頑張る県内出身選手の状況を追ってみた。


中京大・中嶌優君(中京大中京)

 甲子園出場選手で言えば、中京大には中京大中京から香村 篤史(4年)と伊藤 稜(4年)の両投手と1年下ながら中軸を打っていた澤井 廉(3年)、そして昨年公式戦を無敗で終えたチームからも杉浦 文哉中嶌 優らが入学してきている。そして、その1年上では関岡 隼也、鶴田 健心、投手の麻續 竜生らが出場している。

 また、平成最後のセンバツを制した東邦からは杉浦 勇介(2年)も中京大で試合に出場している。また同じ東邦では坂上 大誠(2年)が愛知学院大でクリーンアップを打っている。内野手の村北 翔哉(2年)もベンチ入りしている。他にも東邦出身の愛知学院大としては4番の河村 真緒(4年)、遊撃手の鈴木 健太(4年)もいる。

 2018年に甲子園出場を果たしている愛工大名電からは後藤 晃成(3年)と投手の室田 祥吾(3年)が愛工大にいる。愛工大名電→愛工大としては、4年で鈴木 敦也、2年で尾藤 悠介、野嵜 翔太、1年で小野 七斗らもいる。

 記念大会だった2018年の東愛知代表だった愛知産大三河からは松原 弦介(3年)は中京大、捕手の深田 将大(3年)と2年の志村 克哉が東海学園大、そして1年生ながら控えの投手で甲子園のベンチ入りしていた蟹江 泰人(1年)は系列の愛知産業大に進学している。

 2017年のセンバツ代表となった至学館のエース川口 龍一(4年)と中軸の藤原 連太郎(4年)は名城大、二枚看板のもう一人の新美 涼介は星城大で一部昇格を目指している。

 さらに、令和最初の愛知代表となったでは、当時2年生だった手塚 陸斗と三田 大雅も東海学園大に進んでいる。