145キロ&16本塁打の二刀流など近畿8強の神戸国際大附にいた逸材たち
過去に甲子園には春夏合わせて6度出場。全国屈指の激戦区にして甲子園のお膝元・兵庫県で強豪校として注目される神戸国際大附。昨秋も県大会を制して近畿大会ではベスト8まで勝ち進んだ。
選抜出場の当落線上にいるが、春以降も戦いぶりを注目すべきチームには変わりない。そんな神戸国際大附を支える選手を今回は紹介していきたい。
実績十分の選手たち
西川 侑志と阪上 翔也
まず紹介すべきなのはエースの阪上 翔也だ。二刀流としてチームを牽引する中心選手で、投げては最速145キロをマーク。一方で打席に入れば高校通算17本塁打を記録する打力を併せ持つ世代を代表する二刀流プレーヤーだ。
特にバッティングに関しては、グラウンドに設置された30メートルほどの巨大なネットを超えていく大飛球を飛ばす能力を持つ。指導者からも同校のOBである坂口 智隆(現東京ヤクルトスワローズ)を凌ぐほどのポテンシャルを持っているという声も出ている。
大きくゆったりとした構えから、振り下ろすようにボールを捉える阪上。その潜在能力を活かし、1年生の春からベンチ入りを果たし、バッターとして活躍。旧チームでもスタメンを張るなど中心選手としてバットを振ってきたが、新チーム発足時から投手にも力を入れることとなる。
チーム事情から青木 尚龍監督に「阪上が投げられなければ優勝は難しい」の一言からだったが、公式戦を通じて徐々に感覚を掴み、角度のあるボールを投げ込み続けチームの県大会優勝に貢献した。準々決勝・京都国際戦では登板を回避したが、投打にわたって春以降も注目していきたい逸材である。
その阪上とバッテリーを組む西川 侑志は西日本を代表する好捕手。軽快かつ力強いステップから勢いを付けた二塁送球は1.9秒をマーク。強肩捕手としてチームを牽引すると、バッターとしては4番として強打の神戸国際大付打線の中心に座る。
チームの主将として攻守にわたって神戸国際大付を支える大黒柱として近畿大会は打率.444をマーク。コンパクトながらパンチ力あるスイングで春以降も活躍なるか注目したい。
阪上、西川とともに打線の中軸を担う武本 琉聖も力のある選手だ。旧チームよりスタメンを張り、2019年の秋季近畿地区大会の智辯学園戦では同学年の西村王雅からホームランを放つなど活躍し続けてきた。
フォロースルーは小さいが、リストを柔らかく使い、ボールを払うように捉え、鋭い打球を飛ばしていくのが印象的な武本。今年は3番に座ると、近畿大会では打率.200と沈んだが、出塁率.556と繋ぎ役に徹してチームの勝利に貢献した。
その他にも、中学時代には神戸中央シニアでジャイアンツカップを経験。全国大会の出場実績を持ち、近畿大会では打率.429を記録した堅守巧打の栗原琉晟。忠岡ボーイズ時代には大阪桐蔭・池田 陵真とともにプレーし、軽快なフットワークを活かした広い守備範囲が光る木村 修太など力のある選手たちが揃う。
選抜発表は29日だが、神戸国際大付に吉報は届くのか。聖地・甲子園で彼らのプレーが見られることを期待したい。
(記事=田中 裕毅)
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