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21世紀枠推薦校として吉報を待つ

左から高山隼、笹田康太、砂川天斗
近畿大会に出場するような強豪校は中学時代に硬式のクラブチームで活躍してきた選手が大半を占めるが、東播磨は地元の軟式出身者がほとんどだ。「普通の高校生でもキッチリと練習すれば、ここまでは来られるんだという自信にはなったのではないかなと思います」と福村監督は選手たちの成長ぶりに手応えを感じている。一つ上のステージを経験したことで、よりチームは強くなっていくはずだ。
春以降の兵庫を勝ち抜くための課題は打撃の強化になるだろう。秋の勝ち上がりを見てもロースコアの試合をものにしてきたのがわかる。近畿大会を見ていても相手が好投手だったことを考慮しても同じ兵庫勢の神戸国際大附に比べると、打線がやや小粒な印象は否めなかった。
2番・高山 隼、3番・笹田 康太、4番・砂川 天斗と1年生が上位に3人並んでおり、彼らが冬のトレーニングでパワーアップすることができれば、打線の力強さが増すだろう。初めての冬をどう過ごすかが今後のチームのカギを握りそうだ。
一般枠でのセンバツ出場は厳しくなったが、21世紀枠の推薦校として甲子園の土を踏むチャンスが残されている。センバツに選出されても全国の強豪校と互角に戦うことができるだろう。まずは近畿地区の推薦校に選ばれるかどうかに注目したい。
激戦区の兵庫に風穴を開ける存在となった東播磨。甲子園初出場が現実となる日はそう遠くない。
(記事:馬場 遼)
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