第162回 東京を盛り上げる都立の逸材。通算10本塁打以上の大型捕手、私学を破った好投手などタレント揃い【前編】2020年12月24日
秋季都大会は東海大菅生の優勝で終えた。今回、ベスト16入りした都立校は都立小山台と都立日野の2校だ。だが、楽しみな選手は非常に多い。そんな2校の逸材を紹介したい。
小山台の逸材を紹介!

森村輝(都立小山台)
まず都立小山台の逸材からだ。今秋は帝京相手にコールド勝ち、日大三相手に0対1の1点差の接戦を演じた。その中で最も注目したいのは正捕手の森村 輝だ。180キロ・74キロとバランスの良い体格から力強いスイングを魅せ、高校通算15本塁打。キャッチャーとしてもフットワークが良く、矢のような二塁送球を見せる。
福嶋監督も「上(大学)でもやっていける選手です。チームで一番足も速くて、一番肩も強い」と高く評価。近年、都立小山台の躍進もあり、入学する選手の水準も高まってきたが、野手としてはトップレベルの逸材であることは間違いない。
エースの木暮 瞬哉投手(2年)は夏の東東京大会でも好投したサイドスロー林昌勇を参考にフォームを固め、130キロ前後のストレートをコーナーに投げ分けるさらに低めに集まる110キロ前後のスライダー武器に日大三打線を1点に抑えた都内屈指の技巧派右腕だ。
そしてもう1人挙げたいのが三塁手・佐藤克哉。福嶋監督から「三塁・佐藤もいいですよ。結構力のあるストレートを投げるんですよ」と都大会のときに話を聞いていたが、野球部の取材で、初めて投球を見る機会があった。やはり魅力は断然、投手だ。180センチの長身から投げ込む速球は最速135キロ。佐藤の良さは縦回転で使える投球フォームだということ。上半身の使い方が非常によく、胸郭を使って、振り下ろす投球フォーム。将来的には140キロ以上を投げる可能性もあり、プロ入りした伊藤 優輔(巨人)みたいな成長を期待したい。

- 編集長 河嶋 宗一
- 出身地:千葉県
- ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
- ■ 編集長であり、ドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
- ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
- ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
コメントを投稿する