第118回 夏の選手権、代替大会が切っ掛けとなり、高校野球新時代の方向性も見えてきた2020年05月31日
【目次】
[1]各都道府県高野連の動きは中止発表前から
[2]独自大会開催に向けて
[3]各地域それぞれの事情を配慮
各都道府県高野連の動きは中止発表前から

今回の第102回全国高等学校野球選手権大会の中止という日本高校野球連盟のからの発表が5月20日に発表された。それを受けた形で、各都道府県連盟ではすぐに独自の開催を検討し始めていった。
また、日本高野連からは、各都道府県高野連で独自の大会や試合を開催するにあたってのガイドラインが追って発表された。
それによると、無観客試合を基本として控え部員や保護者に関しては各連盟判断。試合会場の入り口と三塁側と一塁側には消毒液を設置。入場者全員が検温、運営者等はマスク着用。複数の試合があるときには試合ごとにダッグアウトを消毒。さらに、試合に関しても、ハイタッチや握手の禁止、マウンド上での集合はグラブを口に当てる。そして取材に関しても、スタンドが基本ということなどが発表された。
いずれにしても、これまでにない高校野球の光景となることは間違いない。
それでも、この発表以前から、各都道府県連盟の動きは、地区によって差異もあったが、素早い対応のところが多かった。これは行政と同じかもしれない。政府が発信するよりも、都道府県の首長から発せられる言葉の方に説得力があり、対応力があるということに似ているのではないか。
このことは、地方の時代ということが、令和の時代になって改めて見直されていくことの表れではないだろうか。その顕著な現象といえるのかもしれない。

- 手束 仁
- 生年月日:1956年
- 出身地:愛知県
- ■ 経歴
愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。
スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。 - ■ 著書
『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社)
『甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)
話題作となった
『甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
『スポーツ進学するならコノ高校』
『東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
『三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
『スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
『高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
『野球県民性』(祥伝社新書)
『野球スコアつけ方と分析』(西東社)
『流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW! - ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
- ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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