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1996年世代の高卒スターに負けじと大学4年間で這い上がった大卒2年目(1996年世代)の逸材たち

2020.05.19

 
1996年世代。高卒は3割30本塁打100打点を達成した経験もある岡本和真智辯学園-巨人)、高校2年で甲子園優勝投手となった高橋光成前橋育英-埼玉西武)など甲子園を経験したスケール抜群の逸材が多い。

 一方、大卒2年目の選手たちは大学4年間で高卒に負けない実力を身につけていった。スター揃いの高卒選手に負けじと実力で這い上がろうとする大卒2年目の選手をピックアップ。

 今回紹介したいのは、大学4年間で上位指名の実力をつけ、かつ甲子園出場がない選手を紹介をしていきたい。

1996年世代の高卒スターに負けじと大学4年間で這い上がった大卒2年目(1996年世代)の逸材たち | 高校野球ドットコム
伊藤裕季也、辰己涼介、甲斐野央、中川圭太

甲斐野央東洋大姫路-東洋大-福岡ソフトバンク)
 東洋大姫路から東洋大に進学した甲斐野は、大学時代は東洋大3人衆の一角として注目を集め、大学日本代表入り。最速158キロのストレートを投げる豪腕として評判だった。

 そして、2018年のドラフトで1位指名で福岡ソフトバンクに進むと、開幕戦で初勝利を掴むなど中継ぎ投手として65試合に登板し大活躍。侍ジャパンにも招集され、世界一に貢献した。現在は怪我からの復帰を目指す甲斐野投手。1日でも早い復活を期待したい。

<成績>
65試合 2勝5敗26ホールド8セーブ 防御率4.14

松本航明石商-日体大-埼玉西武)
 兵庫の名門・明石商から県内を代表する右腕として注目されていた松本。松本は高卒からプロに行きたい気持ちはあったが、狭間監督の説得もあり、日本体育大へ進学。大学3年時には明治神宮大会の優勝に大きく貢献。150キロを超える速球、多彩な変化球、完投能力の高さ、抜群の制球力、強靭な精神力と投手として必要なものをすべて備わった投手である。プロ1年目は7勝に終わったが、1シーズンしっかりと投げきれるコンディションならば、二桁も十分狙える投手だ。

<成績>
16試合 7勝4敗 防御率4.54

高橋優貴東海大菅生-八戸学院大-巨人)
 高校入学時は120キロ台。しかしここから東海大菅生3年間で145キロまでレベルアップ。最後の夏は準優勝。そして八戸学院大では150キロを超える速球を武器に東北地区屈指の好左腕として活躍した。巨人から外れドラフト1位指名を受けた高橋投手は5勝をマーク。93イニングも投げ、今年も先発候補として活躍を期待される。

 高橋投手はこの世代で唯一の速球派左腕。是非活躍を期待したい。

<成績>
18試合 5勝7敗 防御率3.19


上茶谷大河(京都学園-東洋大-横浜DeNA)
 京都学園時代は好投手として注目されたが、甲子園出場なし。東洋大時代は4年春からリーグ戦初勝利を挙げ、ラストイヤーだけで10勝。恵まれた体格、バランスの良い投球フォーム、多彩な変化球を投げ分ける好投手として大きく評価を上げた。プロ入り後、25試合を投げ、7勝6敗。134イニングを投げ、規定投球回目前に迫った。今年は規定投球回到達と二桁勝利を目指す。

<成績>
25試合 7勝6敗 防御率3.96

辰己涼介(-立命館大-東北楽天)
 兵庫のから立命館大に進んだ辰己選手は2016年の日米野球から3年連続大学代表入り。
特に甲斐野、松本投手らとともに挑んだハーレムベースボールウィークでは主将としてチームを牽引。
大会MVP、本塁打王とチームの優勝に大きく貢献。
プロ1年目の昨年は124試合に出場して打率.229とまずまずの成績を残した辰己。2年目以降の活躍も注目だ。

<成績>
124試合 打率.281 4本塁打 25打点

中川圭太PL学園-東洋大-オリックス)
 2017年のユニバーシアードで大学代表を経験するなど、数々の経験を積んで再びプロ志望届を提出。
オリックスからドラフト7位指名を受けたが、交流戦で首位打者獲得など存在感を示した。

 2年目はどのような活躍を見せてくれるのか、注目です。

<成績>
111試合 打率.288 3本塁打 32打点

 

伊藤 裕季也日大三―立正大-横浜)内野手
 高校時代は5番レフトで活躍。しかしドラフト候補として注目を浴びるようになったのは、立正大学から。肉体改造を行い、ホームランバッターへ成長。東都一、二部合わせて8本塁打。日本代表にも選出。なんといっても4年秋に初の全国大会となる明治神宮大会の2本塁打。特に決勝戦の逆転2ランは興奮したファンも多いことだろう。

 プロ1年目はわずか21試合で4本塁打。2年目はさらなる本塁打量産に期待がかかります。1996年世代屈指のイケメンスラッガーとして人気選手になることを期待!

<成績>
21試合 4本塁打7打点 打率.288

 こうしてみると、大きく伸びている選手が多く、高卒組に負けない活躍している。ぜひプロの環境になれた今シーズンはさらなる活躍を期待したい。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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