第110回 センバツ出場校に対しての救済策を考える 「ピンチをチャンスに」思える発想を! 私が考える「代替案」2020年04月06日

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【目次】
[1]春の県大会に出場させるべき
[2]ピンチをチャンスに変えて過ごしていく

ピンチをチャンスに変えて過ごしていく



今春の選抜出場予定だった鹿児島城西

 結果的には九州大会も鹿児島県予選も中止と決まった。今年最大のスポーツイベントの東京五輪でさえ1年後の延期となった。日本陸連が4-6月の主催・後援大会の延期または中止を決めたように、他の競技では6月までの公式大会の再検討が進んでいる。

 野球以外の他の部にとって最大の目標であるインターハイ予選の中止を決めたところもある。夏の選手権の予選も通常通り開催できるのかどうかさえ、不透明な状況だ。酷な話で恐縮だが最早、「代替案」を検討する時期は逸しているように思う。

 スポーツを含めあらゆる「イベント」は基本的に「人が多く集まる」ことで成り立っている。しかし、それが最も感染リスクを拡大させてしまう。コロナが終息しない限り、あらゆることが前に進めなくなってきている。日本に住む全ての人々、もっといえば地球上の全人類が何らかの影響を受けており、どう克服していくか、取り組むべきテーマになっている。

 「想定外なことが起こるのは仕方がないこと。発想を変えて、そこからどう一歩踏み出すかを考えるようにしたい」

 以前、休校で動けない球児に何をすべきかのアドバイスをする対談をしたスポーツトレーナーの髙司譲さんが話していた。あらゆるものが「ないない尽くし」になる中で、ふんだんにある「時間」を最大限に有効活用し、自分を見つめ、今できることに取り組んで成長する機会にしてみてはと髙司さんはアドバイスしていた。

 例えば私自身も、3月以降、野球も含めたあらゆるスポーツイベントが開催されず、大会の取材、発信ができない状況が続いている。こんな時にどんな発信ができるかを考え、前述したような動けない時期にできることの提言や、過去に実績を残した選手、指導者にインタビューして過去を記録し今や未来への提言など、今までやろうと思いながらできていなかった活動に取り組んでいる。

 ありがたいことに、地元放送局のアナウンサーから、4月から日曜日夕方にあるラジオのスポーツ番組にレギュラーで出演しないかというお話をいただいた。YouTubeチャンネルを開設し、文章と動画をミックスさせた新しい発信も始めた。こんな時だからこそ、自分が人のため、社会のために役立てることをしようという発想で、いろんな可能性を模索している。※詳しくは「スポかごNEWS」をご覧ください。

 料理に挑戦したり、日曜日に家族で近所の公園に出かけて、妻やまだ小さな子供たちと一緒にお弁当を食べたり、遊んだりするようにもなった。スポーツ取材を生業にしていると、どうしても土日がメーンの仕事日になってしまうため、「普通のお父さん」がやっていることができないのを心苦しく思っていたが、家族とのコミュニケーションを深める機会が持てたのは貴重だと考えている。

 これからどんな想定外なことが起こるか分からない。当たり前にあったことが当たり前でなくなってきている。手にしたはずのセンバツに出られない。心折れ、ショックを受けていることだろう。しかし、神は乗り越えられない試練は与えないという。自分に起こることには全て意味がある。

 心折れ、立ち直れなかったらそれこそ負けだ。ピンチはチャンス。困難な状況であればあるほど、それを乗り越えたときに人は大きく成長する。その答えは1人1人の心のうちにしか見出せない。それが私からセンバツに出られなかったチーム、選手に贈る「代替案」だ。

(文=政 純一郎

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プロフィール

政純一郎
政 純一郎(つかさ・じゅんいちろう)
  • 生年月日 1974年12月18日
  • 出身地 鹿児島市
  • ■ 経歴
    鶴丸高校―同志社大
  • ■ 鹿児島新報で6年間スポーツ担当記者。2004年5月の同社廃刊後、独立
  • ■ 「スポーツかごんまNEWS」を立ち上げ、野球、バスケットボール、陸上、サッカーなど主に鹿児島のスポーツを取材執筆する。2010年4月より奄美新聞鹿児島支局長を兼務
  • ■ 著書に「地域スポーツに夢をのせて」(南方新社)「鹿実野球と久保克之」(同、久保氏と共著)
  • ■ Webでは「高校野球ドットコム」、書籍では「野球小僧」(白夜書房)「ホームラン」(廣済堂出版)「陸上競技マガジン」(ベースボールマガジン)「月刊トレーニングジャーナル」(ブックハウスHD)などに記事を寄稿している。
  • ■ 野球歴は中学から。高校時代は背番号11はもらうも、練習試合に代打で1打席、守備で1イニングの試合経験しかない。現在はマスターズ高校野球のチームに所属し、おじさんたちと甲子園の夢を追いかけている
  • ■ フルマラソンの自己ベスト記録は3時間18分49秒(2010年のいぶすき菜の花マラソンにて)。野球とマラソンと鹿児島をこよなく愛する「走るスポーツ記者」

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