目次

[1]体力は大きく2つに分けられる/防衛体力の指標としたい脈拍や体重の変化など
[2]生活リズムを極端に変えないこと


 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 年の瀬が押し迫り、皆さんは来たるべき新年に向けてそれぞれが思いを新たに過ごしていることと思います。実家でゆっくり過ごしている人も多いことでしょう。さて今年最後のセルフコンディショニングコラムは生活リズムと防衛体力について考えてみたいと思います。皆さんが想像する「体力」と「防衛体力」にはどのような違いがあるのでしょうか。

体力は大きく2つに分けられる


 パフォーマンスアップにつながる基礎体力づくりでは、さまざまなトレーニングを行っていることと思います。ウエイトを使ったトレーニングに限らず、バランス能力や敏捷性、体の柔軟性を高めるための試みなど、体力はいろいろな要素に分類することができます(参考ページ:体力要素をアップさせるための体づくり )。皆さんが体を動かすために必要な体力のことは「行動体力」と呼ばれています。一方、行動体力に対して外的ストレスから体を守り、その機能を維持しようと調整する能力のことを防衛体力と呼びます。行動体力と防衛体力の両方が高いレベルにあることが理想的ですが、例えば筋力やスタミナなど行動体力が高くても、外的ストレス(環境やウイルスなどの病原菌、精神的なストレス・不安など)に対する抵抗力(防衛体力)が下がっていると体調を崩しやすくなります。体調を崩してしまうと、せっかく鍛えてきた行動体力も十分に発揮することができなくなります。

防衛体力の指標としたい脈拍や体重の変化など

 行動体力は体力テストなどによって数値化しやすいものですが、防衛体力は体力テストで評価できるものではなく、把握することがむずかしい側面もあります。多くの場合、自分の体調を振り返ったときに「いつもより体がキツい」とか「疲れがいつまでも抜けない」といった感覚的なものに頼りがちです。体から発信されるシグナルを受け取って、コンディションを整えるために行動することはもちろん大切なことですが、脈拍や体重など数値化できるものによっても体調の変化を読み取ることが可能です。オーバートレーニング症候群と呼ばれるコンディション不良状態の指標として、起床時の脈拍をチェックする方法があります。これは普段から記録をつけておく必要がありますが、毎朝起きたときに心拍数を測定し、いつもよりも脈拍が増えている状態が続くと体調不良の兆候ととらえることができます。体重についても、減量などの極端なウエイトコントロールをしていないにも関わらず、体重の減少傾向が続く場合は、運動量などを調整しながら体力の回復をはかることが望ましいと言えるでしょう。