目次

[1]ウエイトトレーニングで評価する/推定1RMの求め方
[2]周径囲を活用する/体重と体脂肪量から筋肉量の変化をみる

周径囲を活用する

 ウエイトトレーニングを行っていない場合でも筋力を評価することは可能です。その一つが周径囲の測定です。メジャーなどを用いて胸囲や大腿囲(太ももの一番太いところ)、上腕囲(上腕部の一番太いところ)などを測定します。筋力は筋の断面積に比例すると言われています。周径囲が大きくなることはすなわち筋の断面積が大きくなることを指しますので、筋力が向上したと考えられます。特にケガをして周径囲の左右差が顕著に見られる場合は、定期的に周径囲を測定することで筋力が回復しているかどうかの指標となります。ただしトレーニング直後はパンプアップといって筋肉中の血液やリンパ液が一時的に増加している状態になるため、筋肉が太くなったように見えても正しい筋力評価とはなりません。

 さらに周径囲もまた誤差を引き起こしやすいと言われています。測定する部位がズレてしまったり、メジャーを正しく体にあてられなかったりすると正確な評価につながりません。形態測定を行う時はなるべく同一人物に測定してもらうこと、トレーニング前(筋肉を酷使していない状態)に行うこと、さらには測定する時間などもなるべく同一にすることで誤差を少なくすることが期待できます。

体重と体脂肪量から筋肉量の変化をみる

 さらに簡単に筋力を評価する方法としては、体重と体脂肪率が測定できる活動量計を使ってその変化を見る方法があります。皆さんが体を大きくする場合、基本的には筋肉量を増やすことを意識していると思いますが、体重と体脂肪率から計算して筋肉量が「増えた」「減った」というその変化がわかります。

 体重と体脂肪率によって体脂肪量を計算し、体重から体脂肪量を引いた数値を除脂肪体重と言います。例えば体重70kg、体脂肪率が12%の選手は体脂肪量が70×0.12=8.4kg、体重から体脂肪量を引いた除脂肪体重は70-8.4=61.6kgとなります。この除脂肪体重には筋肉のほか、骨や内臓、水分など体脂肪以外のものをすべて含みます。一般的に成人の体では骨や内臓の重さは大きく変わらないと考えられていますので「除脂肪体重が増える=筋肉量が増える」ととらえることができます。ただしこちらも水分量の増減などで誤差が生じる場合があるため、測定するときは起床時、お手洗いを済ませた後というように同じ条件で測定することが大切です。

 筋力を高めることはパフォーマンスアップにもつながりやすいものです。定期的に筋力の評価を行い、トレーニングの指標として、また体を大きくするための参考にしてみてくださいね。

【筋力を評価する】
●RMとは最大反復回数のこと。重量と回数の設定に使われる
●1RMは最大挙上重量のこと。1RM測定は最大負荷がかかるためより慎重に行う必要がある
●1RM測定よりもより安全な推定RMを用いることもある
●筋力は筋の断面積に比例するため周径囲は筋力評価の指標となる
●周径囲は同一人物での測定や正しくメジャーを使うことで誤差を少なくしたい
●除脂肪体重の変化は筋肉量の増減の目安となる

(文=西村 典子